メルセデス-AMG A35 英国試乗 完成度高し 問題はパッシブダンパー

公開 : 2019.01.30 17:10

エンジンはAMGに非ず

AMGと言えばそのエンジンに触れない訳にはいかないが、A35が積むM260型はAMG謹製ではない。AMG製エンジンは、かつて世界最強の量産型4気筒として知られたM133の改良版がA45に搭載される予定であり、A35とこのクルマの間には大きな距離が存在しているのだ。

A35に搭載されるA250用エンジンには新型ツインスクロールターボが装着され、スロットルレスポンスも極めて鋭くなっている。


スポーツエグゾーストの恩恵もあるだろうが、そのサウンドは力強く、ライバルたちよりも高い回転数から最大トルクとパワーを発揮するその出力特性によって、その力強いサウンドを楽しむ余地も大きいこのM260型エンジンのパフォーマンスは、A35には十分なものだと言える。

さらに、AMG専用レシオを持つデュアルクラッチギアボックスでは、レッドラインまで回転上昇を許容し、例えシフトアップが多少遅れたとしても、A35を猛然と前へと進める。

一方で、このギアボックスはドライバーの求めに応じて滑らかなシフトも可能であり、エンジンはゴルフRのEA888型のようにビジネスライクでなければ、AMGユニットのような野性味に溢れるわけでもないが、そのフィールは好ましく、効率にも優れている。長距離であれば12km/ℓ程度の燃費も期待できるだろう。

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