フェラーリF8トリブート、日本導入 新型V8クーペのスペック/内装/エンジンを解説

公開 : 2019.06.25 07:40  更新 : 2019.06.27 12:25

フェラーリF8トリブートのパワートレイン

フェラーリF8トリブートに搭載されるエンジンは488ピスタ用をベースにしたもので、搭載されるにあたり2つの課題があった。

それは、488ピスタが達成していたパフォーマンスレベルを維持しつつ、新たに導入されたより厳格な排ガス規制や騒音規制に適合させること。最終的に両課題をクリアし、最高のパフォーマンスとすばらしいサウンド、そして高い環境性能を実現させたのだ。

90度V型8気筒で総排気量3902ccのエンジンは、新たなカムプロファイルを採用すると共に専用のバルブとスプリング、より大きな負荷に対応したピストンとシリンダーヘッドを強化。F1由来のDLCコートが施されたピストンピンを採用するなど、内部摩擦の軽減を徹底追求。F1由来のチタン製コンロッドや軽量化/最適化されたクランクシャフトとフライホイールにより回転質量は17%低減させ、レスポンスを向上させている。

あわせてエンジンの吸気は488チャレンジのインテークラインをベースに開発され、リアのブロウン・スポイラー横から取り入れるもので、大容量の空気を送り込めるようになることから充填効果が高まりパワー増大をアシストしている。

こうした改良により最高出力は488ピスタと同等となる720psを発揮。しかし発生回転数は1000rpm低い7000rpmとなる。

このエンジンの特徴は、ターボラグが完全に排除されていることだ。F8トリブートでは488チャレンジで採用されているターボチャージャー用回転数センサーを採用し、瞬時にターボラグなく反応して最高の効率性を発揮し、刺激的なパフォーマンスを披露する。

0-100km/h加速:2.90秒
0-200km/h加速:7.8秒
最高速度:340km/h

エグゾースト・システムも見直され、F1マシンや488チャレンジにも使われている軽量で耐熱性に優れるインコネル製のマニフォールドを始め、細部まで完全に改良されている。これによりエンジン・サウンドは他に類のない刺激的な快音を放つ。

トランスミッションは7速デュアルクラッチ・ギアボックスを受け継ぎ、フェラーリ・ダイナミック・エンハンサー(FDE)、F1トラクション・コントロール・システム(F Track)、サイドスリップ・アングル・コントロール6.1(SSC6.1)、Frd smc-eサスペンション、E-diff3などのデバイスを駆使し、常に最高の走行性能を実現している。

関連テーマ

おすすめ記事

 

フェラーリの人気画像