知っておきたい、新型『メルセデス・ベンツCLA』に採用された最新技術 ドイツのエキスパートが安全技術、電動パワートレイン、ソフトウエアを解説

公開 : 2026.08.27 11:25

7月29日、新型『メルセデス・ベンツCLAウィズEQテクノロジー』の発表会を開催。それにあわせて、ドイツ本社から来日した開発担当者による技術説明会も実施されています。篠原政明がその要点をまとめました。

新型CLAのオールラインナップを発表

7月29日、新型『メルセデス・ベンツCLA』のオールラインナップ発表会が開催された。新型CLAの日本仕様は、まず7月9日に内燃機関モデルである『CLA180』と『CLA220』が発表され、いずれもセダンとシューティングブレークをラインナップする。

そしてこの日に発表されたのが電気自動車の『ウィズEQテクノロジー』で、これもセダンとシューティングに『CLA200』と『CLA250+』を設定。これにあわせてドイツ本社から来日した、開発担当者による技術説明会も実施された。

ドイツから来日した研究開発部門のエキスパートが新型CLAを解説する。
ドイツから来日した研究開発部門のエキスパートが新型CLAを解説する。    メルセデス・ベンツ日本

具体的には『安全技術』、『電動パワートレイン』、そして『ソフトウエア』という3つの研究開発部門のエキスパートが『ウィズEQテクノロジー』を中心にカットモデルやスライドを見せながら解説してくれたので、その要点を紹介していこう。

『安全技術』について解説してくれたのは、パッシブセーフティシニアエンジニアのクリスティアン・グルーグラー博士。現在は乗用車開発部門のマネージャーとしてエントリーセグメントとSUVにおけるパッシブセーフティのため、CAE(コンピュータ解析)による衝突シミュレーションやバッテリーの安全性を担当している。

メルセデス・ベンツにとって安全はDNAの一部

グルーグラー博士によれば、メルセデス・ベンツにとって安全はDNAの一部であり、最大級の安全性を常に求めているという。同社の事故調査部門は数多くの事故をリサーチし、クラッシュテストを繰り返し、一車種につきひとつのシステムで世界中の要件を満たすよう開発を進めている。

新型CLAの場合、約150回のクラッシュテストと約1万5000回のシミュレーションで、衝突時における車体変形の最適化を目指した。それには、素材や構造、そしてコンポーネント配置などを最適化することで、衝突時にクランプルゾーンでエネルギーを吸収させるよう考えられている。

安全技術について解説するクリスティアン・グルーグラー博士。
安全技術について解説するクリスティアン・グルーグラー博士。    メルセデス・ベンツ日本

特に電気自動車の場合、側面衝突時に床下のバッテリーが安全である(変形したり壊れたりしない)ことが重要視される。そこで、バッテリー脇のエレメントにアルミの押し出し材を用いることで衝突時にこれが変形してエネルギーを吸収し、バッテリーを保護する。

ボディ骨格では、横転しても変形が少ないようフロアやピラーに超高張力鋼板を用いる。エアバッグは、床下のセンサーが衝突の状況に応じてどのエアバッグをどのタイミングで作動させるかを判断する。

そして重大事故でも外側から確実にドアが開けられるなど、「人命を守る以上の目標はない」と、博士はCLAだけではないメルセデスの安全性を語ってくれた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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