48Vマイルド・ハイブリッド搭載 ボルボXC90 B5 Rデザイン AWD 試乗 

公開 : 2019.08.13 09:50  更新 : 2019.08.13 14:45

新しいマイルド・ハイブリッドとディーゼルエンジンとの組み合わせにより、ファミリーSUVとしての訴求力が増したボルボXC90。すべてのモデルに電動化技術を導入すると発表しているボルボですが、その仕上がりを英国で評価しました。

もくじ

ボルボで進む電動化技術の全モデルへの導入
0-100km/h加速は7.6秒と充分に活発
インテリアはボルボらしいミニマリズム
ボルボXC90 B5 Rデザイン AWDのスペック

ボルボで進む電動化技術の全モデルへの導入

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

ボルボの新しい標準化に向けた動きが着々と進んでいる。今回、若干のお化粧直しを受けたXC90にも、ついにマイルド・ハイブリッドシステムが搭載されたのだ。およそ2年前に、すべてのモデルに何らかのかたちで電動化技術を導入すると発表したボルボの、次の一手となるといえるだろう。

英国では、これまでのD5に置き換わるかたちで登場するのが、このB5。エンジンは変わらずディーゼルユニットを搭載するが、電圧48Vで駆動するスターター・ジェネレーターとバッテリーを結合。減速時にエネルギーを回生し、加速時にエンジンをアシストする。

ボルボXC90 B5 Rデザイン AWD
ボルボXC90 B5 Rデザイン AWD

ターボ過給される4気筒ディーゼルの最高出力は238psで、現状のガソリンエンジンのエントリーグレード、T5と比較するとやや大人しい。しかし最大トルクは14kg-m近く高い48.8kg-mを発生させ、CO2の排出量や燃費の面では優れている。ボルボによれば、先代のD5と比較して15%ほど燃費や環境負荷が向上しているという。近年のディーゼルエンジンに対するネガティブな見られ方にも、多少の変化は与えそうだ。

グレード名はややこしいことに「B」が選ばれた。マイルド・ハイブリッドとのバランスではガソリンエンジンの方が良いかもしれないが、スペックシートを見比べる限り、プラグイン・ハイブリッドのT8ツイン・エンジンより優れているようだ。

2019年モデルではパワートレインの他にも、各最新モデルに通じる新しいデザインのフロントグリルを獲得。アルミホイールのデザインも新しくなり、ボディカラーにも新色が登場している。ただし、それほど大きな違いというわけでもない。

0-100km/h加速は7.6秒と充分に活発

マイルド・ハイブリッドシステムは非常に洗練されており、あたかも新しい2.0Lディーゼルエンジンが明確な進歩を遂げたただけのようにも感じられてしまう。バッテリーからのエネルギーのサポートは加速時のみながら、0-100km/h加速は7.6秒と巨体を考えれば充分に活発。

車内のモニターに、モーターの稼働状況が表示される機能はないものの、走行時の瞬間燃費が予想よりも良好なことが印象的だ。われわれの試乗では、ボルボが主張する15.5km/Lという燃費に届くことはなかったが、13km/L台後半の数字は平均燃費として充分に現実的なことはわかった。2tのSUVとしては良好だといえる。スターター・ジェネレーターがとてもスムーズに仕事をするだけでなく、交通渋滞時のエンジンのオートスタート・ストップ時の振動もほとんど皆無だった。

ボルボXC90 B5 Rデザイン AWD
ボルボXC90 B5 Rデザイン AWD

パワートレイン以外は、ボルボのラグジュアリーモデルとしての方程式に則った仕上がり。乗り心地は大部分で快適で落ち着きのあるもの。テスト車両にはエアサスペンションは装備されていなかったから、英国郊外の傷んだ路面ではやや硬さを感じる場面はあった。

ステアリングフィールは一貫性があるものの、伝わってくる感覚は一貫して薄い。しかし路面ホールド性は路面を問わず優れ、ボディコントロール性でも不意を突かれるようなこともなく、ボルボに期待するような落ち着きを感じられる。

ライバルモデルとなるBMW X5やランドローバー・ディスカバリーほど、ドライバーにとっての魅力は濃くはない。一方で大型のファミリートランスポーターとして煮詰められ、信頼感を求めるような向きには好適な味付けだといえる。

 
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