郊外にも連れ出したい 新グレード フィアット500Xスポーツに試乗

2019.09.30

サマリー

フィアット製のコンパクト・クロスオーバーの中で、最もスポーティな内容が与えられたのが500Xの新グレード「スポーツ」。エクステリア、インテリアともにスタイリングが見直され、楽しさもプラスされています。フィアットのお膝もと、イタリアで評価しました。

もくじ

5年で50万台以上を売った500X
雰囲気良くまとめられた新グレード
郊外へのドライブならスポーツが良い
フィアット500X 1.3スポーツのスペック

5年で50万台以上を売った500X

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

フィアットのコンパクトカー計画は、高い人気を誇る500頼りに見える。そんな1台、5歳に成長した500Xは、これまでに50万台を超える数を生産した。どの自動車メーカーも熾烈な競争を繰り広げるコンパクト・クロスオーバーだが、フィアットは新しい「ファイアフライ(ホタル)」と呼ばれるガソリンエンジンとスポーツ・グレードを追加し、競争力を高める狙いだ。

アバルトのエンブレムを付けるほど加熱されていないが、エンブレムや価格の変更だけではなく、中身の変化も得ている。エンジンの選択肢は、120psの1.0L 3気筒と150psの1.3L 4気筒ガソリン。1.3Lの方には、パドルシフト付きの6速デュアルクラッチATが組み合わされる。

フィアット500X 1.3スポーツ
フィアット500X 1.3スポーツ

新しい「スポーツ」には、シャシーセッティングも専用となる。フロントとリアのサスペンション・スプリングは10%ほど硬くなり、車高は13mm下げられた。ダンパーもスポーティな方向に振られ、電動パワーステアリングもクイックさを増すためにプログラムが書き換えられている。

エクステリアの変更点は多い。アクセントパーツはダークグレイに塗装され、サイドスカートやフェンダーはボディ色で統一。マフラーカッターはクロームメッキ仕上げで、ディフューザー風のパネルがテールを引き締めている。アルミホイールは標準で18インチだが、オプションの19インチも人気が高そうだ。

インテリアにも手が入り、ルーフライニングとAピラー・パネルはダークカラーに。ダッシュボードはグレー塗装で仕上げられ、ステアリングホイールとメータクラスターはアルカンターラが張り込まれた。

雰囲気良くまとめられた新グレード

標準のフィアット500Xのエクステリアデザインは好みが分かれるかもしれないが、スポーツ・グレードのデザインなら支持する人も多そうだ。フィアットはホイールのデザインも上手で、車高が少し下がったボディに19インチの大径ホイールの組み合わせは、ぐっとハンサムな印象を与えてくれる。

グレーのアクセントが加えられ、黒の樹脂パーツがボディ色に塗られたことで、基本的なスタイリングもだいぶ良く見える。インテリアも同様にスタイル優先のデザインながら、使い勝手も悪くない。

フィアット500X 1.3スポーツ
フィアット500X 1.3スポーツ

スポーツに与えられた変更点のおかげで、車内の雰囲気もずっと質感が上がったように見える。確かに安っぽい部分もあるけれど、インテリア全体のアピアランスは良くなっており、充分に機能的だ。

1.3L 4気筒のファイアフライ(ホタル)・ユニットは、1.0L 3気筒エンジンほどではないものの、充分に静か。1850rpmという低回転域で27.4kg-mというトルクを発生させ、フィーリングの良い6速デュアルクラッチATの振る舞いと合わせて、印象は素晴らしい。

普通に走らせている限り、僅かなスロットル操作でも充分に力強く加速し、活発な走りを味わえる。高回転域ではエンジンノイズがだいぶ目立つようになるが、マニュアルモードでも基本的には6000rpm以上は回せない設定。中回転域のトルクを生かして走らせた方が良いだろう。

 
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