新型フィアット600e コンパクト電動SUV登場 「まぶた」付きライトの500X後継EV

公開 : 2023.07.05 20:05  更新 : 2023.09.22 18:44

フィアットはコンパクト電動SUVの新型600eを公開しました。新しいプラットフォームをベースに、最高出力156psの電気モーターを搭載し、1回の充電での航続距離は400km以上とされています。

500X後継EV、ついにデビュー

フィアットは7月4日、Bセグメントの電動クロスオーバー、新型600eを欧州で発表した。

新型フィアット600eは、ステランティスのe-CMP2プラットフォームをベースとし、54kWh(使用可能51kWh)のバッテリーを搭載。最高出力156psと最大トルク26.5kg-mを発生するシングルモーターの前輪駆動で、1回の充電での航続距離はWLTP複合モードで400km以上とされる。

フィアット600e
フィアット600e    AUTOCAR

「600」という名称が使われるのは、2010年に生産終了したイタリア向けの600(旧セイチェント)以来となる。5ドアのみの設定で、現時点ではエンジン車は導入されていない。

しかし、e-CMP2プラットフォームはエンジンを搭載できるため、兄弟車のジープアベンジャーに見られるように「特定の市場」向けのハイブリッド車も計画されている。電動化を推し進める英国ではEVのみが販売される予定だ。

従来の500Xとサイズや全体的なプロファイルが似ているものの、新しいデザインの方向性に沿ったエクステリアを採用している。フロントのブランドエンブレムは廃止され、代わりにモデル名をクロームメッキであらわした。まぶたのようなデザインのライトも特徴の1つだ。

全長は4.17m。荷室容量は360Lで、フィアットは「クラス最大」と謳っている。

全方位センサーや居眠り運転検知機能など、安全装備も数多く備えている。レベル2の運転支援システムも標準装備となる。

インテリアも従来車とは大きく異なる。10.25インチのインフォテインメント・タッチスクリーン(アップル・カープレイおよびアンドロイド・オート対応)、7.0インチのデジタルディスプレイ、2本スポークのステアリングホイール、ワイヤレスのスマートフォン充電器、キーレスエントリーが装備される。

最上級の「ラ・プリマ」グレードでは、ベロアのフロアマット、アイボリー色の合成皮革シートが装備される。

最大100kWの充電に対応し、バッテリーを30分で0~80%まで充電することができる。

フィアットの新しいカラーリング戦略に従って、ボディカラーにグレーは採用されない。その代わりに、「イタリアの美と自然の風景を想起させる」という4色(太陽、海、大地、空)が用意されている。

イタリアでは7月5日より600eの受注を開始しており、9月に納車予定となっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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