新型ボルボS60日本発売 T5インスクリプション試乗 V60の4ドア・セダン版、長距離ツアラー的

公開 : 2019.11.05 14:00  更新 : 2022.12.12 21:29

ボルボS60が3代目に。主力ワゴン「V60」4ドア・セダン版。T5インスクリプションに試乗。ほかに「T4モメンタム」「T6ツインエンジンAWDインスクリプション」、30台限定の「T8ポールスター・エンジニアード」も。

新型ボルボS60 日本に初上陸

text:Naoki Imao(今尾直樹)
photo:Satoshi Kamimura(神村 聖)

新型ボルボS60が上陸し、箱根で試乗会が開かれた。主力ワゴン、V60の4ドア・セダン版である。

初代S60は2000年、2代目は2011年のそれぞれ本国発表で、今回が3代目となる。

初代ボルボS60は2000年、2代目は2011年のそれぞれ本国発表で、今回が3代目となる。
初代ボルボS60は2000年、2代目は2011年のそれぞれ本国発表で、今回が3代目となる。

「販売する市場で製造する」というボルボのグローバル戦略に基づき、2018年、アメリカ合衆国サウスカロライナ州チャールストンに開設した新工場で生産する。メイド・インUSAのボルボである。

機構的には、V60同様、ボルボの中大型車用プラットフォーム、「SPA(スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー)」を使っている。

ラインナップは、2Lガソリン・ターボ、190ps版のT4モメンタム、その254ps版のT5インスクリプション、さらにハイブリッドのT6ツインエンジンAWDインスクリプションとT8ポールスター・エンジニアード(限定30台)の4種類。

ディーゼルの設定はない。環境派のリーダーシップをとるべく、ボルボは2019年以降に発表する新型車はすべて電動化することを表明済みだ。

試乗会で用意されていたのは販売の主力となるであろうT5インスクリプションで、車両本体価格は614万円。

パノラマ・ガラス・サンルーフ、ステアリングホイール・ヒーター、人工皮革仕上げのダッシュボード、それに19インチ・ホイールをセットにした41万円のオプション「プラス・パッケージ」を装着している。

S60、先代から変わったところ

フュージョンレッドメタリックのボディ・カラーをまとったわれわれのS60は、見るからにスタイリッシュでカッコいい。19インチのホイールがキリリと足元を引き締めてもいる。

XC90で初登場したSPAプラットフォームは、4気筒エンジンの横置き前輪駆動が基本だ。でありながら、ロング・ノーズ、ショート・デッキ、ワイド&ローのスポーティなプロポーションが特徴で、それがボルボ新世代デザインのキモでもある。

ボルボS60の、全長:4760mm、全幅:1850mm、全高1435mmというボディ・サイズは、V60と数値的に変わらない。
ボルボS60の、全長:4760mm、全幅:1850mm、全高1435mmというボディ・サイズは、V60と数値的に変わらない。

セダンとなると、そのプロポーションがワゴンよりも強調される。Cピラーの処理とリア・フェンダーの膨らみは後輪駆動のダッジを思わせる。

全長:4760mm、全幅:1850mm、全高1435mmというボディ・サイズは、V60と数値的に変わらない。2870mmのホイールベースも同一だ。

先代S60比で、125mm長く、45mm低く、15mm狭くなっている。V60同様、全幅が日本市場からの要望で抑えられていることがボルボ・ジャパンの自慢だ。最小回転半径が5.8mから5.7mへと小さくなってもいる。

内装は基本的にV60と同じで、ダッシュボード中央のタッチスクリーン式ディスプレイはいまやおなじみといってもいい。

これまたV60と同じスウェディッシュ・デザインの本革シートは、意外と硬めに感じる。シフトレバーの手前に配された小さな四角いつまみをクリックすると4気筒直噴ガソリン・ターボは即座に目覚める。

記事に関わった人々

  • 今尾直樹

    Naoki Imao

    1960年岐阜県生まれ。幼少時、ウチにあったダイハツ・ミゼットのキャビンの真ん中、エンジンの上に跨って乗るのが好きだった。通った小学校の校長室には織田信長の肖像画が飾ってあった。信長はカッコいいと思った。小学5年生の秋の社会見学でトヨタの工場に行って、トヨタ車がいっぱい載っている下敷きをもらってうれしかった。工場のなかはガッチャンガッチャン、騒音と金属の匂いに満ちていて、自動車絶望工場だとは思わなかったけれど、たいへんだなぁ、とは思った。

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