アストン マーティンDBX デザイナーに5つの質問 制約を感じた? 自信は?

公開 : 2019.11.21 21:27  更新 : 2021.10.11 09:27

アストン マーティンは、同社初のSUV「DBX」を発表。ここ日本でも披露されました。英国編集部のローレンス・アランは、デザイナーのマレク・ライヒマンに取材を敢行。核心を突く5つの質問を投げかけました。

アストン初のSUV デザイナーQ&A

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
translation:Taro Ueno(上野太朗)
photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

アストン マーティンは、同社初のSUV「DBX」を発表した。デザイナーはマレク・ライヒマン。アストン マーティンのCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)だ。

AUTOCAR英国編集部のローレンス・アランは、短い時間であったが、マレク・ライヒマンに独自インタビューに成功。5つの質問を投げかけた。写真は日本国内の発表で撮影したものである。

アストン マーティンDBX。日本国内発表時に撮影。
アストン マーティンDBX。日本国内発表時に撮影。    上野和秀

――アストン マーティンDBXと他のSUVとの違いは?

「DBXは、妥協しておりません。実用性と使い勝手のために、美しさとパフォーマンスを犠牲にしませんでした」

「アストン マーティンに求められる美しさを、SUVだからといって、ないがしろにしていないのです」

スポーツカーのデザイナーにとって制約は

――SUVですから、室内スペースは重要ですよね? 内装からデザインしたのでしょうか?

「プロポーション第一です。いっぽうで、理に適った設計も求められます」

アストン マーティンDBX
アストン マーティンDBX    上野和秀

「これほどルーフを低く保てたのは、ホイールベースのおかげです。前輪と後輪のあいだに余裕があったからこそ、広い室内を確保できたといっていいでしょう」

――ふだんスポーツカーのデザインをしていると、やはり制約のようなものを感じましたが?

「まったく感じませんでした」

「SUVだからといって、つまらないなんてことはないですね。他のメーカーはわかりませんけれど」

「DBXには、われわれのスピリットがあるのです」

――どのパーツに、デザイナーとしての自信がありますか?

「なによりファストバックの様式を取り入れられたことでしょう」

「重心がリアホイールにあるかのように見えます。視覚的にスポーツカーのようだと思いませんか?」

「むろん、簡単なことではありませんよ」

ロイヤルカスタマーの動向は

――アストン マーティンの古くからのカスタマーはDBXを買うでしょうか?

「われわれのリサーチによると、お客様の72%はハイエンドSUVを同時所有しています」

アストン マーティンDBX
アストン マーティンDBX    上野和秀

「ただし注意が必要なのは『これまでアストン マーティンを愛用していただいているから、SUVも買う』という単純な話ではないということです」

「優れたクルマが売れるということ。これがすべてです」

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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