【BMWに、2.4億円】注目車のフェラーリ/ジャガーは流札 仏レトロモビルとともにオークション開催

公開 : 2020.02.20 19:50  更新 : 2021.10.11 09:30

クラシックBMWに、2.4億円の値が。レトロモビルとともに開催されたオークションの結果をレポート。フェラーリ、ジャガーの注目車は流札してしまいました。

レトロモビルにちなんだ品揃え

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:RM Sotheby’s Auctions

世界最大のインドアのクラシックカーショーであるレトロモビルは、クルマ趣味人に新年を告げるイベントとして親しまれている。

2020年は5日間で12万2000人の来場を数えるほどの人気イベントだけに、レトロモビル・ウィークにはメジャー3社によるオークションが開かれる。

1958年BMW 507ロードスター・シリーズII(2億4155万円)
1958年BMW 507ロードスター・シリーズII(2億4155万円)

そのなかのRMサザビーズによるパリ・オークションは、パリ7区にあるパレス・ヴォーバンで2月4日に行われた。

スペースの関係で出品台数は78台と少なめ。いつもの華美で高額なモデルは僅かで、逆にエンスージァストに向けたマニアックな車両が数多く用意された。

目玉車種、出品するも…

世界中から熱心なクラシックカー・ファンが集まるだけに、今回はジャガーDタイプ、BMW 507ロードスター・シリーズII、ポルシェ904GTS、フェラーリ365GTS/4-Aデイトナ・スパイダーランボルギーニ・ヴェネノ・ロードスターといった「特上クラス」が用意された。

ここでは1950〜70年代のモデルが主で、21世紀のクルマは僅かだった。

予想落札額2〜3億万円の1972年フェラーリ365GTS/4-A デイトナ・スパイダーは流札
予想落札額2〜3億万円の1972年フェラーリ365GTS/4-A デイトナ・スパイダーは流札

ポピュラーな存在であるアルファ・ロメオで見ると、ジュリア系の姿はなく1953年の1900Cスプリント・クーペ・ピニンファリーナが最新モデルとなることからも分かる。

最高値 BMW 507ロードスター

いつものRMサザビーズ・オークションとは違った方向性で開かれただけに、最高落札額を記録したのはレトロモビルにふさわしい1958年BMW 507ロードスター・シリーズII(2億4155万円)。

ここに続いたのは1964年ポルシェ904GTS(2億3202万円)。

1958年BMW 507ロードスター・シリーズII(2億4155万円)
1958年BMW 507ロードスター・シリーズII(2億4155万円)

以下、2012年ブガッティ・ヴェイロン16.4スーパースポール(1億8438万円)、1954年メルセデス・ベンツ300SLガルウイング(1億2993万円)、1957年メルセデス・ベンツ300 SLロードスター(9249万円)という、いつもとは違った顔ぶれが並ぶベスト5となった。

注目されていたジャガーDタイプ、フェラーリ365GTS/4-Aデイトナ・スパイダー、そして場違いな感のあったランボルギーニ・ヴェネノ・ロードスターは、ここのビッダーの好みに合わなかったようで流れてしまった。

全搬的には下落傾向が続いているが、オークションの常で低走行距離車やオリジナル度の高いものは相場より高く落札されることに変わりはない。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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