【いまも別格の存在?】W124型Eクラス・ワゴン 手に入れるならいま 前編

公開 : 2020.05.09 20:50

2008年当時、W124型Eクラスを「世界最高のユーズドモデル」と評価した英国版AUTOCARですが、いまもその状況に変わりはないのでしょうか? その答えを見つけるべく当時の担当スタッフがふたたびこのクルマのステアリングを握りました。

もくじ

史上最高の内燃機関モデル 編集スタッフの問い
わずか1100ポンド 答えはイエス
あれから10年以上 ふたたびの質問
W124の価格 いまや上昇傾向
中毒性のあるクルマ 時がもたらした変化
番外編1:W124型Eクラス クイックバイヤーズガイド

史上最高の内燃機関モデル 編集スタッフの問い

環境規制の強化に伴う強制的な引退まで時間は残されているとは言え、着実に内燃機関の終焉の時が近づいている今こそ、最高の内燃機関モデルの存在に感謝しつつ、その魅力を再確認すべきなのかも知れない。

これまでに登場した数多くのなかから、真に記憶に留めるべきモデルを選び出そうとすれば、内燃機関に残された時間よりも長く喧々諤々の議論が続くことになるだろう。

W124型メルセデス・ベンツEクラス・ワゴン
W124型メルセデス・ベンツEクラス・ワゴン

だが、長い内燃機関の歴史に比べればその現役期間は短かったものの、われわれにはすでに史上最高の1台だと認めるモデルがある。

それが、1980年代中盤からわずか10年ほどの間生産が行われていたW124型メルセデス・ベンツEクラスだ。

2008年、当時英国版AUTOCAR編集スタッフだったチャズ・ハレットは、「このクルマが世界最高のユーズドモデルかどうか?」という質問に答えを出すべく、編集予算の一部を使って1台のW124を購入するようわたしに命じている。

当時すでにW124型Eクラスは最後の新車が市場に送り出されてから10年以上経過していたが、多くのユーズド車両が存在するとともに、その価格は底値と言える状況だった。

わずか1100ポンド 答えはイエス

クリーミーな6気筒エンジンを積んで、レザー内装や5速オートマティックギアボックス、さらにはトランクスペースに収納された3列目シートなどの魅力的なオプションを装備した、高い信頼性を誇る1993年製E280ワゴンを手に入れるのに必要だったのはわずか1100ポンドだった。

外観は完ぺきとは言い難く、共に過ごした3カ月の間にはいくつか電気的不具合にも見舞われたが、約1万kmを走破するなかでこのクルマはその高い能力を発揮し、走行距離90万km以上に達するW124型Eクラスのタクシーに会うためベルリンへと向かった際には、往復のアウトバーンを160km/h以上のスピードで楽々とクルージングしてみせた。

W124型メルセデス・ベンツEクラス・ワゴン
W124型メルセデス・ベンツEクラス・ワゴン

さらに、当時生まれたばかりの娘を初めて病院から自宅に連れ帰ったのもこのクルマだった。

そして、初めてのオールド・メルセデスだったこのクルマに続いて、個人的にその後さらに2台のW124を乗り継ぐとともに、同じく2台の190Eも手に入れている。

つまり、ハレットの質問に対する個人的な答えは完ぺきにイエスだったということだ。

あれから10年以上 ふたたびの質問

あれから10年以上が経過したが、いまもW124はたびたびメルセデス最高のモデルとして言及されている。

だからこそ、2008年当時車両選びを手伝ってくれたニック・フルームの助けを借りて、ハレットの質問にふたたび答えを出すことにしたのだ。

クリアなエクステリアデザイン。
クリアなエクステリアデザイン。

元サウンドエンジニア兼音楽プロデューサーのフルームは、90年代初頭に生産されいまも最高のコンディションを保つW124の専門店を開いており、w124.co.ukというウェブサイトを通じて150台以上を販売しているが、なかには複数回彼の元から新たなオーナーのもとへと嫁いでいった車両も存在する。

いまやほとんど車両販売には対応していないが、いまでもこの時代のドイツ車購入を検討するひとびとに対して専門的な助言を行っている。

今回取材したE320ワゴン・スポーツラインは数年前彼が販売した車両であり、比較的著名なオーナーが最近手放すことを決意したこのクルマを彼は引き取ることにしたのだ。

 

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