日産リーフからフィアット600eに乗り換えて3ヵ月 初の輸入車EV生活で感じるイタリア車の魅力

公開 : 2025.12.30 11:45

これまで、2011年からZE0型24kWh、30kWh、ZE1型40kWhと、14年間日産リーフに乗り続けたオーナーによるEVライフ・レポート。新たにフィアット600eを愛車として迎え、3ヵ月が経ちました。

600eによる新たなEVワールドは魅力的

執筆/撮影:Kaoru Kobayashi(小林薫)

フィアット600eに乗り換えて3ヵ月。新たなEVワールドは、初めての輸入車ということもあり、以前乗っていた日産リーフの時とは明らかに違ったものになっています。

若いころはクルマを実用車としての視点でしか見ていなくて、イタリア車のような輸入車への関心はありませんでした。しかし、EV性能の革新的な進化に加え、クルマのデザイン性にも興味を持つことになり、EVライフが一段と魅力あるものになりました。

富士吉田市で富士山を背景にした600e。
富士吉田市で富士山を背景にした600e。    小林薫

昨年末、600eで富士山の麓にある富士吉田市へ行った時、後ろ下の表示ランプが点灯していないことが分かり、すぐに販売店へ行きました。すると、右下はフォグランプ、左下はバックライトになっており、表示の故障ではないとの説明を受け、普通にはない仕様にちょっと驚きました。

シンメトリックでないことによるデザイン性が感じられて、気に入っています。600eに限らず、フィアットのクルマはそうなっているようで、これこそイタリアデザインの真骨頂なのかもしれないと勝手に思いました。

600eでは、EV機能についても必要性の低いものを省き、日常的に乗るには使いやすいクルマになっています。これもデザイン性と共通する考え方によるものではないでしょうか。複雑で込み入ったものはあまり快適ではなく、人を快くするものではなさそうですから。

リーフと異なる回生ブレーキ

アクセルを踏まなくてもクルマが少しずつ前進するクリープ動作と、ワンペダル走行での完全停止については、乗る人によってその必要性は変わります。600eではクリープ動作はあり、今までのリーフと同じ感じ感覚で運転できるところが好みに合っています。また、ワンペダル走行での完全停止はありませんが、使わないので必要ありませんでした。このふたつは重要で、EV購入時のポイントになるのではないでしょうか。

回生ブレーキのかかり方は、リーフとは異なっています。リーフではフットブレーキを踏むと、すぐに油圧ブレーキが効きます。しかし、600eではBモードでアクセルを離すと7割ぐらいの回生ブレーキが効き、フットブレーキを軽く踏むと10割になり、さらに踏み込むと油圧ブレーキとなります。

どのような理由でこうなっているのかまだよく理解できていませんが、繊細なクルマ作りをしているように感じています。最初は気が付きませんでしたが、かなり細かいところまでチューニングされており、それが快い運転に貢献しているのではないかと感じています。

600eによるEVライフは、EVとしての革新的な進化だけでなく、イタリア車の持っている魅力も加わって、いろいろな発見のある新たなものになっています。

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    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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