【誘惑するピニンファリーナ・ボディ】アルファ・ロメオGTV 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.05.31 10:20  更新 : 2021.07.12 18:46

不具合を起こしやすいポイント

エンジン

すべてのエンジンで、タイミングベルトの交換は3年ごとか、5万8000kmが推奨。エンジンオイル交換は、1万2800kmが英国では指定されている。

アイドリング時にディーゼルエンジンのようなカラカラ音が出るのは、カムバリエーターの不具合。タイミングベルトと一緒に交換したい。

アルファ・ロメオGTV(英国仕様)
アルファ・ロメオGTV(英国仕様)

JTSエンジンの場合は、ガソリンがエンジンオイルに混ざりやすく、オイルの頻繁な交換が必要。

すべてのエンジンで、タイミング不良による回転数の乱れやミスファイアが起きる場合がある。V6エンジンでは、マスエアフロー・センサーやガスケットの劣化に注意したい。

トランスミッション

変速が滑らかに行えるか確認する。金属粉が溜まり、5速に入りにくくなる場合がある。V6エンジンなら、LSDを装備する予算も見ておきたい。クラッチペダルのつながる位置が浅い場合、交換のサイン。

ホイールとサスペンション、ブレーキ

フロントのローワー・ウイッシュボーンは劣化が進むと、タイヤの内減りがひどくなる。リアサスペンションのブッシュ類も劣化しやすい。ウレタンブッシュへの交換を勧める専門ショップも。

V6エンジン車の場合、フロントディスクが減りやすい。タイヤの空気圧もこまめに点検する。アルミホイールが酸化し、気密性が下がる場合がある。

ボディ

サイドシルや足回り、ジャッキアップ・ポイントなどのサビを確認する。

インテリア

パワーウインドウの動作を確かめる。後期型の場合、ドアを開くとガラスが10mm下る。リアスクリーンの熱線が機能しているかも調べる。ヒューズボックスの不具合を招くことがある。

専門家の意見を聞いてみる

ネッド・カーカム オート・ルッソ代表

「個人的にフェイズ2の3.0L V6を購入しました。エンジンはFC2です。フェイズ1に乗っていたCF1のエンジンから、FC2は有効な改良が施されています。しかし、環境基準のユーロ3に合致させた、後期のFC3エンジンほど複雑でもありません」

アルファ・ロメオGTV(英国仕様)
アルファ・ロメオGTV(英国仕様)

「わたしのクルマには、クワイフATB製のリミテッドスリップデフを入れてあります。3.0Lエンジンの場合、ターンインの挙動を大きく改善できます。LSDなしだと、アンダーステア傾向が強いのです」

「JTSは避けた方が良いでしょう。ダイレクト・インジェクションですがオイルが希薄化し、シリンダーボアやカムシャフト、ビッグエンド・ベアリングが摩耗してしまいます。インテークへカーボンが蓄積するのも悩みの種です」

「探しているのはGTV 3.2L。英国で売れたのはわずかに54台でした。程度が良いものは、値段も相応に高いのです」

関連テーマ

おすすめ記事

 

アルファ・ロメオの人気画像