選んだのはロータス・エリーゼではなく、正規輸入80台の超希少車『オペル・スピードスター』 エアコンなしでもこれ1台で乗り切る!

公開 : 2026.06.27 11:45

6月15日、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園において開催された欧州車を対象としたミーティング、『ミラフィオーリ2026』。その会場の中から『オペル・スピードスター』に乗る鈴木航平さんを、内田俊一が紹介します。

ロータス・エリーゼを探していた

6月15日、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)において開催された欧州車を対象としたミーティング、『ミラフィオーリ2026』。

その会場には様々な欧州車が並び、まさに『移動自動車博物館』のようだった。その中に1台、珍しいクルマがいた。それが今回ご紹介する、鈴木航平さんが所有する『オペル・スピードスター』だ。

ミラフィオーリ2026で取材した、鈴木航平さんと愛車の『オペル・スピードスター』。
ミラフィオーリ2026で取材した、鈴木航平さんと愛車の『オペル・スピードスター』。    内田俊一

「実はロータス・エリーゼを探していたんです」と、購入当時を振り返る鈴木さん。

しかし、じりじりと価格が上がり続ける時期と重なりどうしようかと悩んでいたところ、たまたまオークションサイトを中古車店で見ていた際に、オペル・ブランドが複数台出品されていることに気付く。何気なくそこを見たところ、今回購入したスピードスターを発見した。

オペル・スピードスターは、オペル自動車製造100周年記念モデルとして、コンセプトモデルを1999年のジュネーブ・モーターショーで発表。ロータス・エンジニアリングの協力の元で開発されロータスの工場で生産された、言わばエリーゼとはきょうだい関係にあるクルマだ。

最高出力147ps、最大トルク20.7kg-mを発揮する2.2L直列4気筒NAエンジンを、リアミドシップに搭載。日本には80台が正規輸入され、鈴木さんのスピードスターもその中の1台となる。日本での当時価格は449万円だった。

よくよく調べるとエアコンがなかった

鈴木さんは「思った以上に安かったんです。しかも希少性もありますし(笑)。広い意味ではエリーゼとあまり変わらないんじゃないか、面白いから買ってみよう」とすぐ行動に移した。「朝は思ってもいなかったクルマを、その瞬間に買っちゃったという話ですね」と楽しそうに話す。

しかしよくよく調べると、エアコンがないなど知らないことも多かった。さらに手元へクルマが届いてみると、外装の程度があまり良くなかったそうだ。しかし、ここでめげる鈴木さんではなかった。

購入後よくよく調べると、何とエアコンがなかった。
購入後よくよく調べると、何とエアコンがなかった。    内田俊一

「とにかく機関はすごく良好で、そのコンディションは今も維持していますし、それはすごくありがたいですね」と言うが、「外装は5年、6年かけてそれなりに見えるようにしていこう」という目標を立てた。そこで鈴木さんは得難い体験をする。

「たぶん、他のクルマ以上に友達の輪が広がったんです。スピードスターを見て何これ? ちょっとお話を聞かせてと言ってくる人たちがいて、そこから会話が弾み友達になりました。このクルマに出会えたことで、僕の生活や人生まで色々変えてくれたんです。そういう意味では安いうえに、お買い得でしたね(笑)」

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    Shunichi Uchida

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    内田千鶴子

    Chizuko Uchida

    イタリアとクルマが大好きで、1968年式のFiat 850 spider Serie2を20年以上所有。本国のクラブツーリングにも何度か参加している。イタリア旅行時は、レンタカーを借りて一人で走り回る。たまたま夫が自動車ジャーナリストだったことをきっかけに取材を手伝うことになり、写真を撮ったり、運転をしたりすることになった。地図は常にノースアップで読み、長距離試乗の時はナビを設定していても、ナビシートで常に自分で地図を見ていないと落ち着かない。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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