【4代目A3が登場】アウディA3スポーツバック TDIへ試乗 一新のインテリア

公開 : 2020.08.25 10:20

英国では述べ60万台が販売されている、アウディ製のハッチバック、A3。4代目の容姿はキープコンセプトですが、インテリアのデザインは一新しています。モデルチェンジしたディーゼル版を、英国編集部が評価しました。

アウディA3に4代目が登場

text:Simon Davis(サイモン・デイビス)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
登場から24年。3世代に渡って、英国では述べ60万台が販売されてきた。アウディA3は、ロンドンの街並みでも見慣れた存在になっている。

そんな上級志向のファミリー層向けハッチバックに、4代目がデビューした。先代の流れを受け継ぐスタイリングに、運転支援システムやコネクティビティなど、最新のテクノロジーを内包。メルセデス・ベンツBMWとの戦いに備える。

アウディA3スポーツバック35 TDI Sライン(英国仕様)
アウディA3スポーツバック35 TDI Sライン(英国仕様)

アウディは新しいA3に、まず2種類のエンジンを用意した。35 TFSIに搭載される150psの1.5L 4気筒ガソリンと、35 TDIに搭載される150psの2.0Lディーゼルだ。今回はディーゼル版を試乗してみたい。

スタイリングは従来よりエッジが立ち、キリリと自己主張がある。エンジンを問わず、現状はどちらも前輪駆動。英国仕様ではガソリン版で6速MTを選択可能だが、ディーゼル版では7速デュアルクラッチATのみの設定となる。

数ヶ月のうちに、エンジンの選択肢は拡大される予定。マイルド・ハイブリッドのガソリン版と、高性能版のS3、RS3も年内には英国へ導入されるはず。プラグイン・ハイブリッド版も、追って登場する見込みだ。

フォルクスワーゲン・グループの兄弟関係にあるモデルと同様、最新のA3が採用するのは、進化版のMQBプラットフォーム。従来よりボディサイズは拡大しているが、アクティブ・セーフティ技術を搭載するための結果だと、アウディは説明する。

衝突被害軽減ブレーキと車線維持支援、衝突回避ステアリングなどを実装。エントリーグレードのテクニックでも、標準で装備される。

容姿はキープコンセプト、インテリアは一新

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式。リアはエンジンによって異なる。フォルクスワーゲン・グループの例に沿って、150ps以上では洗練されたマルチリンク式を採用。追って登場する、それ以下の出力ではトーションビーム式となる。

今回の試乗車は150psということで、マルチリンク式だ。

アウディA3スポーツバック35 TDI Sライン(英国仕様)
アウディA3スポーツバック35 TDI Sライン(英国仕様)

スタイリングはスマートで、新世代のA3だと明確にわかるが、違いはさほど大きくはない。デザイン的には、保守的な変更に留められた。先代の高い人気を考えると、アウディの選択は理解しやすい。

一方でインテリアは、評価が難しい。2003年に登場した第2世代のA3は、このクラスのインテリア水準を引き上げたモデルだった。デザインの魅力だけでなく、高い組み立て品質や素材の上級感など、期待以上の内容を備えていた。

2代目のデザインテーマは進化しながら、3世代目のインテリアへと受け継がれていた。2020年の4代目では、先代からデザインが一新されている。

エントリーグレードでも、アウディ自慢のバーチャル・コクピットと、10.1インチのインフォテインメント用タッチモニターを採用。一方で先代までの、素材の上質さが削られているようだ。

グロスブラック仕上げと、金属風のプラスティックが、あちこちに用いられている。フォルクスワーゲン・グループに属する、ファミリー層向けハッチバックの頂点に位置するA3としては、少々物足りない印象。充分な訴求力は備えているが。

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