【ハンドリング重視の進化版】ブガッティ・ディーヴォへ試乗 限定40台 6億円超

公開 : 2020.09.03 10:20

極めて少量が限定生産される、ブガッティのハイパーカー、ディーヴォ。ベースは、こちらもハイパーカーのシロンですが、ハンドリング重視という特徴が与えられています。車名にまつわるシチリア島で、英国編集部が評価しました。

もくじ

操縦性に焦点を当てた進化版シロン
最高出力1500ps、最大トルク162.8kg-m
ハイスピードを維持できるコーナリング
40台は記録的な速さで売約済み
ブガッティ・ディーヴォ(欧州仕様)のスペック

操縦性に焦点を当てた進化版シロン

text:Ronan Glon(ロナン・グロン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
2018年に発表され、またたく間に予定台数を売り切ったブガッティ・ディーヴォ。最高速度ではなく、ハンドリングに焦点が向けられた、進化版のシロンといって良い。

デザイナーは、90年前のレーシングカー、タイプ35などとのつながりを感じさせるスタイリングを拒んだようだ。カーボンファイバー製ボディの内側は、シロンと多くの部分を共有するため、プロポーションは似ている。だが見た目は、シロンとはまったく異なる。

ブガッティ・ディーヴォ(欧州仕様)
ブガッティ・ディーヴォ(欧州仕様)

一方の車内は、シロンとの遺伝子の近さを強く感じさせる。着座位置は地面に近く、モニターに挟まれたスピードメーターの目盛りは、500km/hまで刻まれている。

ステアリングホイールは比較的小径。2つの赤いボタンと、1対のシフトパドルが付いている。

今回の試乗車は、2トーンのインテリアだった。運転席はグレーで、助手席はブラック。両方の色が、ステアリングホイールに用いられている。新しいオーナーが、納車を待っているはず。

ディーヴォのオーナーの70%ほどが、クルマのカスタマイズを選んでいる。費用が許すなら、かなり大胆な変更も可能だという。

ブガッティは、シロンのメカニズムに大きな手は加えていない。ディーヴォに搭載されるのも、シロンと同じクワッド・ターボの8.0L W型16気筒エンジン。

最高出力1500ps、最大トルク162.8kg-m

最高出力は1500psで、最大トルクは162.8kg-m。7速デュアルクラッチATを介して、四輪を駆動する。0-100km/h加速に要する時間は2.4秒。感覚が麻痺しそうだが、シロンと額面は変わらない。

操縦性にフォーカスしたといっても、贅肉が落とされたサーキットマシンではない。インテリアは見事なまでにラグジュアリー。それでもシロンと比較して、わずかに車重は軽いという。

ブガッティ・ディーヴォ(欧州仕様)
ブガッティ・ディーヴォ(欧州仕様)

知的なエンジニアの努力で、要所要所量を軽くしている。例えば、軽量なホイールを採用することでバネ下重量を減し、ディーヴォはより速く走れる。

リアウィングは、シロンより面積を23%も大型化。空力を改善するとともに、エアブレーキの効きも高めている。リア・ディフューザーの形状も見直され、ダウンフォースを増加。ディーヴォを地面から離れないように務めてくれる。

ディーヴォという車名は、フランス人レーシングドライバー、アルベルト・ディーボが由来。彼はイタリア・シチリア島の一般道で開かれたレース、タルガ・フローリオでブガッティ・タイプ35を駆り、1928年と1929年に優勝している。

今回の試乗では、その歴史的なルートを、短い区間ながらドライブすることができた。素晴らしい体験だ。

フローリオ・ポリに残るレーシングスタンドと、内陸の街、セルダを結ぶ細い道。脇にはオリーブの木が並んでいる。

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