【クルマじゃないと言い切る覚悟】ホンダeをホンダが「つるピカ」「動くスマホ」と表現 背景に割り切り

公開 : 2020.10.01 05:50  更新 : 2020.10.03 01:09

内外装とも異例 「つるピカ」の真意

では、ホンダが「4つの勝ち技」と称する、ホンダeの商品特性を見ていこう。

デザインは「つるピカ」(開発責任者・一瀬氏)だという。

ダッシュボードの特長は、なんといっても5つのディスプレイを水平に組み合わせた、「ワイドビジョンインストルメントパネル」
ダッシュボードの特長は、なんといっても5つのディスプレイを水平に組み合わせた、「ワイドビジョンインストルメントパネル」    桃田健史

ボディ表面の雰囲気がつるっとしていて、かつライトやホイールなど各部でピカっとした存在感を感じることを指す。

外観デザインイメージとしては、街中でも皆に愛される親しみやすさを表現した。

ドアハンドルは、前席は必要に応じてポップアップするタイプで、後席には「つるっとしたイメージを優先させたい」として賛否両論あっても小型のフラットタイプを採用したという。

また、サイドカメラミラーシステムの存在も大いに気になる。これも試乗時の楽しみのひとつだ。

車内に入ると、「リビングの(背の低い)ローボードの前でソファに座っているようなイメージ」を狙った。

ダッシュボードの特長は、なんといっても5つのディスプレイを水平に組み合わせた、「ワイドビジョンインストルメントパネル」である。

この手のやり方は、ディスプレイの数は違うが、近年では中国ベンチャーメーカーなどが量産計画を立てたが本格量産に及んでおらず、ホンダeが事実上の世界初となる。

ここに、対話型音声認識のホンダパーソナルアシフトが加わる。

航続距離だけがEVの価値じゃない?

さらに、急速充電中の時間も無駄にせず、車内Wi-Fiを活用しhた動画鑑賞もできる。

充電については、自宅やオフィスなどの電圧200Vによる交流充電の場合、満充電まで10.2時間。満充電での航続距離は、世界的なモードであるWLTCで283km、日本のJC08モードでは308kmとしている。

「ホンダe」は451万円であり、航続距離で1.6倍の「リーフ+e」とほぼ同額。
「ホンダe」は451万円であり、航続距離で1.6倍の「リーフ+e」とほぼ同額。    桃田健史

ホンダe搭載する、新開発のパナソニック製リチウムイオン二次電池(角型)で構成する電池パックは、電池容量で35.5kWhだ。

これに対して、ホンダが他社EV車Aとして比較している、日産「リーフ」は、ベースモデルが電池容量が40kWhで、WLTCで322km、JC08モードで400km。

また、「リーフe+」は62kWhで、WLTCで458km、JC08モードで570kmとなる。

これら3モデルを比較してもわかるが、航続距離は電池容量に比例する。

ただし、価格比較すると、「リーフ」のベースモデルが、333万円で、「リーフe+」が441万円。

一方、「ホンダe」は451万円であり、航続距離で1.6倍の「リーフ+e」とほぼ同額。

それでも、8月27日のウェブ上での予約開始の11日後には、初期ロット(台数は非公開)が完売するほどの人気だ。

ホンダがいう「街なか一番の走り」、「ダイナミックパフォーマンス」とは、どんな感じなのか?

AUTOCARでは、横浜の街を、ホンダeでじっくりと走った印象を公開予定。

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