【ライバル以上に好きになれる】ポルシェ・パナメーラ・ターボS スポーツツーリスモへ試乗

公開 : 2020.10.09 10:20

マイナーチェンジにより、パナメーラ・ターボSはクラストップに返り咲いたと評価する英国編集部。どんな道でも痛快にドライブできる見事な動的性能と処理能力、実用性を兼ね備えています。ドイツの一般道で試乗しました。

もくじ

競争が激しくなる高性能4ドアGT
新しいエンジンとソフトウエア
従来以上に増強されたスピードとサウンド
毎日使えるスーパーサルーンの最適解
ポルシェ・パナメーラ・ターボS スポーツツーリスモ(欧州仕様)のスペック

競争が激しくなる高性能4ドアGT

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
高性能な4ドア・グランドツアラーというカテゴリーで、にわかに活発化したライバル競争。ポルシェは想定外だったのかもしれない。

2016年に登場した2代目パナメーラのターボは、549psを獲得。それだけあれば充分に思えた。ところが、メルセデスAMG 4ドアGTやアウディRS7スポーツバック、BMW M8グランクーペなどが相次いで登場。

ポルシェ・パナメーラ・ターボS スポーツツーリスモ(欧州仕様)
ポルシェ・パナメーラ・ターボS スポーツツーリスモ(欧州仕様)

いずれもポルシェ・パナメーラを脅かすのに、充分なパフォーマンスを携えている。うかうかしてはいられない状況になった。

680psを発揮する、パナメーラ・ターボS Eハイブリッドもある。しかしこちらは、典型的な高性能グランドツアラーとは異なるドライビング体験を提供するタイプ。直接のライバルには、数えられないだろう。

2021年に向けパナメーラはマイナーチェンジを受け、PHEV版も登場する。おさえるべきところは、忘れていない。しかし、オールドスクールなビッグボディの高速エグゼクティブ4ドアを欲するなら、選択肢は1つ。ターボSだ。

エンジンは、EA825型と呼ばれる4.0L V8ツインターボの、ハイチューン版。2016年からフォルクスワーゲン・グループ向けに、ポルシェがシュツットガルトで製造している。

ポルシェはパナメーラ・ターボSののために、このエンジンに新しいクランクシャフトとピストン、コンロッドを設計。ターボと燃料インジェクションも、専用品を準備した。

新しいエンジンとソフトウエア

パナメーラのMSBプラットフォームは、ウルスやベンテイガ、カイエン、RS6などが共有するMLBエボ・プラットフォームより、エンジンルームが狭い。トルクコンバーター式のATではなく、ツインクラッチ式のトランスミッションも必要となる。

ウルスやRS6などが搭載するV8ツインターボは、そのままでは載らないらしい。エンジン以外でのドライビング体験の違いは、アップデートを受けたソフトウエアによるところが大きい。

ポルシェ・パナメーラ・ターボS スポーツツーリスモ(欧州仕様)
ポルシェ・パナメーラ・ターボS スポーツツーリスモ(欧州仕様)

純EVのタイカンの開発を通じて、3チャンバー・エアサスと、アクティブ・ロールシステムの制御技術を磨いたポルシェ。新しいパナメーラにも、その電子制御技術が投入されている。

四輪操舵システムも、ポルシェ911やタイカンが使用するものと同じ補正が適用されているという。ハード面での変更は小さい。フロント・サスペンションと、エンジンマウントが新しくなった程度だ。

すべてのパナメーラと同様に、ターボSでも通常のファストバックと、シューティングブレークのスポーツツーリスモが選べる。一部の市場向けに、ロングホイールベース版のエグゼクティブも用意される。

4年前、シューティングブレークが登場したことで、ポルシェは明確なビジュアル・アイデンティティをパナメーラへ与えることに成功した。最新のパナメーラでも、ルックスはスポーツツーリスモの方が断然イイ。

リアシートや荷室の広さという、実益も伴う。筆者の身長は190cmくらいあるが、リアシートへ快適に座れる。長時間でも問題ない。ファストバックのパナメーラでは、こうはいかない。

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