【5か月だけの豪華仕様】シトロエン2CV AZAMエキスポート ルノーR4に対抗 前編

公開 : 2020.10.25 07:20  更新 : 2020.12.08 08:40

アミ6用のパーツを上手に活用

エンジンはしばらく425ccのままだったが、1965年1月にアミ6用の602ccエンジンを搭載したAZAM 6が登場。製造はベルギー工場で行われ、電装系は12Vへ電圧が高められた。スペイン工場でも同様の仕様で2CVの生産が開始。1972年まで続いた。

そして、1967年4月に登場したのが、今回の主役でもあるAZAMエクスポート。車内にはアミ6用のメーターパネルを装備し、ノブやボタン、ステアリングホイール、シフトノブはブラックで統一された。

シトロエン2CV AZAMエキスポート(欧州仕様)
シトロエン2CV AZAMエキスポート(欧州仕様)

ボディ周りでは、フランス製2CVとしては初めて、フロントフェンダー上にウインカーを配置。アミ6クラブ仕様にも用いられた、ガラと呼ばれるプラスティック製のホイールキャップを採用している。それ以外は、基本的には標準のAZAMと変わらない。

豪華仕様のシトロエン2CV AZAMエクスポートといっても、実際はメーカーの小手先に近かった。華やかな装飾が加えられても、見た目に大きな違いは生まれなかった。

標準の2CVに装備されるハンモック状のシートも、完璧といいたくなるほど快適。等速ジョイントも、通常の2CVにオプションとして装備することは可能だった。内容を知ってか、当時のメディアは特に注目しなかった。

6ライト・ボディになったAZAMの試乗レポートでは、取り立てて紹介するほどの拡張モデルではないと評価される。1960年代末には、2CVは仕上げが悪く、動的性能は低く、運転を楽しめないクルマになっていた。手を加えるのも、限界だったといえる。