【BMW流FRハンドリング】BMW iX3へ試乗 シングルモーター286ps 航続距離450km

公開 : 2020.11.23 07:20

見た目はX3に近い、速く静かで軽快な、純EVのiX3。荷室はPHEVのX3 xドライブ30eより広く、航続距離も450kmと充分。後輪駆動の伝統的なBMWらしい走りが最大の魅力だと、英国編集部は評価します。

もくじ

CLARプラットフォームを利用するiX3
充分に鋭い加速と、見事な静けさ
知的で自然な回生ブレーキ
BMWらしいハンドリング特性
ライバルはジャガーIペイス
BMW iX3 プルミエール・エディション(欧州仕様)のスペック

CLARプラットフォームを利用するiX3

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ユニークなi3で、純EV戦略をリードするかに思えたBMW。しかし最新のiX3は、大幅な軌道修正が施されたことを示している。中国で生産し主要な市場へ輸出される、初めてのBMWでもある。

新しいiX3は、BMWが当初展開予定だったアルミニウム構造、ライフドライブを採用しなかった。2013年に発売された、i3とは根本から違うのだ。

BMW iX3 プルミエール・エディション(欧州仕様)
BMW iX3 プルミエール・エディション(欧州仕様)

そのかわり、第3世代のX3と同じCLARプラットフォームを利用している。既存のプラットフォームをベースに、純EVモデルを展開していくというBMWの流れは、今後数年間で加速していくと思われる。

2021年には、i4コンセプトの量産版も登場する見込み。このクルマも、CLARプラットフォームを採用する最新の4シリーズと、親戚関係になる。

ライバルメーカーは、電気自動車専用のプラットフォームを開発。そのメリットを強調している。既存プラットフォームでの展開は、妥協策に聞こえなくもない。BMWによれば純EV化のために、構造には少なくない改良が施されているという。

「CLARプラットフォームは、当初から電気モーターとバッテリーを搭載する前提で設計されています。純EVへの展開は、物議を呼ぶこともなく、比較的簡単に実現できました」。とBMWは主張する。

iX3のシングルモーターは、リア側の非常にコンパクトなドライブトレイン・ハウジングに内蔵。i3に搭載されていたモーターより30%も小さく、軽量だという。

充分に鋭い加速と、見事な静けさ

BMWはこのドライブトレインを、第5世代のeドライブと呼ぶ。最高出力286ps、最大トルク40.7kg-mと充分で、シングルスピードのトランスミッションを介して後輪を駆動。電子制御される機械式のパフォーマンス・コントロールと呼ばれるデフも搭載する。

ドライブ・モードには3種類が用意された。エコ・プロ、コンフォート、スポーツだ。

BMW iX3 プルミエール・エディション(欧州仕様)
BMW iX3 プルミエール・エディション(欧州仕様)

iX3の最大トルクは、電気モーターとしては控えめだが、スタートダッシュは強力。0-60km/h加速は3.7秒、0-100km/h加速はスポーツ・モードで6.8秒となっている。速度が増すほど、空気抵抗が増えることで、加速は穏やかになっていく。

ちなみに、四輪駆動でPHEVのX3 xドライブ30eより、0-100km/h加速は0.7秒ほど遅れる。といっても、遅いわけではない。

80km/hから120km/hまでの中間加速は4.1秒と鋭く、アクセルペダルに力を込めると爽快な加速で応えてくれる。車重は2185kgもあるから、デュアルモーターの純EVモデルほど、余裕しゃくしゃくとはいえないが。

そのかわり、iX3の上質な走りは見事。純EVの基準で見ても、走行中は非常に静かだ。

高速道路を走行していて耳に届くのは、サイドミラー周りからの風切り音と、タイヤと路面との摩擦音くらい。おかげで、路面の変化がわかりやすい。

試乗車が履いていたのは、フロントが245/45、リアが275/40というサイズの20インチタイヤ。ブランドはヨコハマだった。

ドライバーのお好みで、モーターの合成音のボリュームを変えることもできる。スポーツ・モードでは、アクセルペダルの踏み込み量に合わせて変化する。

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