【美点はそのまま】ルノー・クリオ(ルーテシア) Eテックへ試乗 2モーター+1.6NAのHV

公開 : 2020.12.18 10:25

ルーテシアの活発な性格はそのまま

複雑なだけに、時々システム自体が悩む時はある様子。鋭い加速を望んでアクセルペダルを踏み込んでも、少し躊躇する場面があるようだった。またエンジンが始動するタイミングは、ドライバーの意図と合致しない場合もある。

とはいえ、強く気になるほどではない。トヨタヤリスホンダフィットのハイブリッドが採用するCVTのように、トルク不足を走行中に時々感じる、ということもない。

ルノー・クリオ(ルーテシア) Eテック・ハイブリッド 140 RSライン(英国仕様)
ルノー・クリオ(ルーテシア) Eテック・ハイブリッド 140 RSライン(英国仕様)

ルーテシア Eテックのパワートレインは、スポーティではない。そのかわり燃費はすこぶる良い。今回の試乗でも、カタログ値の22.7km/Lに迫る結果を残していた。

何より評価したいのが、ルーテシアの優れた乗り心地やハンドリングに、良くない影響を与えていないということ。操舵時の反応は鋭く、乗り心地は安定していて心地いい。活発な性格はそのままだ。

唯一、Eテックのルーテシアにもたらされる妥協点は、ハイブリッド用バッテリーで荷室の容量が削られていること。ハイブリッドのパッケージングの難しさを示している。

ルノー・ルーテシア Eテックのライバルは、トヨタ・ヤリスやホンダ・フィットなど。どちらもハイブリッドの経験は豊富だ。

英国でのルーテシア Eテックの価格は、1万9995ポンド(269万円)から。同等のパワーを持つ、ガソリンエンジン版のルーテシアとの価格差は小さい。技術や経済性も含めて、ルノーの努力が反映しているといえる。

とても滑らかで洗練していて、燃費も良い。新しいルノー・ルーテシア Eテックは、選択肢として不足ない実力を備えている。

ルノー・クリオ(ルーテシア) Eテック・ハイブリッド 140 RSライン(英国仕様)のスペック

価格:2万4335ポンド(328万円)
全長:4050mm
全幅:1798mm
全高:1440mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:9.9秒
燃費:22.7km/L
CO2排出量:99g/km
車両重量:1260kg
パワートレイン:直列4気筒1598cc自然吸気+ツインモータ−
使用燃料:ガソリン
最高出力:140ps/5600rpm(システム総合)
最大トルク:25.3kg-m(システム総合)
ギアボックス:マルチモード・オートマティック

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