【好評価なアトム4と765 LT】ヴァンテージ・ロードスター M2 CS 白眉の9台を一挙乗り比べ BBDC 2020(5)

公開 : 2021.01.04 21:45  更新 : 2021.05.18 16:14

765psというパワーを自由に引き出せる

マクラーレン765 LTも、アトム4のように不安を払拭してくれた。基本的な部分だが、運転席からの視界が良いという事実は、一般道での快適な乗り心地と同じくらい大切な要素。視界が悪ければ、運転は恐怖にもなり得る。

「怖く感じるかと思いましたが、ドライバーの味方だと感じさせてくれます。一般道でも驚くほど良いですね」。ジェームス・ディスデイルが笑顔で話す。

マクラーレン765 LT/トヨタGRヤリス・サーキットパッケージ
マクラーレン765 LT/トヨタGRヤリス・サーキットパッケージ

サイモン・デイビスも、「脱帽するほどのコミュニケーション力で、社会的な速度でも運転に浸れます」。と感想を話す。これこそ、最新の765 LTの特徴だろう。

マット・ソーンダースも同調する。「スタビリティ・コントロールをオフにしなくても、限界領域での自由度は高い。ひとつ上の次元のドライビング体験を提供してくれます」。筆者もノミネート車両の中では、比較的安心してドリフトできると感じた。

シャシーからの優れたフィードバックと、磨き込まれたパワーステアリングのおかげで、765psという圧倒的なパワーを自由に引き出せる。一方で、限界領域でのハンドリングには気になる部分もあった。

「サーキットでも、手に負えないオーバーステアが側にありますよね」。とマット・プライヤーが付け加える。マクラーレン765 LTは、ドライビングスタイルで挙動の反応が多少違うのだろう。結果、得点の違いを生んでいるのだと思う。

さあ、並外れた走行性能のスーパーカーから、興味深いホットハッチまで、色とりどりの8台が揃った。まずは得点を集計しトップ3を決めてから、2020年のベストを選出することになる。

どの3台が選ばれるのか、この続きは(6)にて。

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