【ベストはリラックス・ドライブ】ボルボXC60 T6リチャージ Rデザインへ英国試乗 PHEV

公開 : 2021.01.18 10:25  更新 : 2021.07.27 14:51

急がずに走っている状態がベスト

EVモードとなるピュア・モードを選択すると、ハイブリッド・モードより電気モーターのパワー感が増すようだ。フロント側に搭載される46psのスターター・ジェネレーターが、駆動用に力を添えるためだと思われる。

カタログ上のEVモードでの航続距離は53km。しかし、大径ホイールと追加装備で車重が増えているため、丁寧に運転してもそこまでは得られない。

ボルボXC60 T6リチャージ Rデザイン AWD(英国仕様)
ボルボXC60 T6リチャージ Rデザイン AWD(英国仕様)

市街地と郊外の道を複合して試乗した今回は、40kmほどしか走れなかった。PHEVとして悪くはないが、優れた数字ともいえないだろう。

XC60 T6リチャージはDC急速充電器には対応していない。通常のAC充電器で、3.7kWまでの容量に限定されている。11.6kWhのバッテリーを満充電にするには、3時間以上が必要。これは、もう少し改善できそうだ。

郊外の道を走らせると、動的性能の印象は都市部ほど良くはない。電気モーター以上のパワーを求めても、ドライブモードによってはエンジンの始動するタイミングが遅く感じられてしまう。8速ATのキックダウンも、あまり積極的ではない様子。

複雑なPHEVをシンプルに保つためか、ボルボはマニュアル操作が可能なシフトパドルや、Sモードの設定をATに用意していない。前進用は通常のDか、アクセルオフで回生ブレーキが強くなるBモードの2つだけ。

XC60は決して遅いクルマではない。だが、あまり急がずに走っている状態が、やはりベスト。エンジンが起動しても洗練度は高く、音や振動も静か。ハーフスロットル時の反応も力強く、滑らかだ。

Rデザインならアダプティブ・サスを

走行時の質感や乗り心地は、プレミアムSUVの平均に届いていない印象だった。試乗車には車高の低いスポーツサスペンションが組まれ、19インチ・ホイールを履いていたためだろう。

路面が滑らかなら優れた姿勢制御を示すが、減衰力が不足気味なのか、路面が荒れると落ち着きが若干乱れる場面があった。急な進路変更を加えると、ボディロールがすぐに発生するようにも感じられた。

ボルボXC60 T6リチャージ Rデザイン AWD(英国仕様)
ボルボXC60 T6リチャージ Rデザイン AWD(英国仕様)

舗装の剥がれた部分やマンホールを通過すると、強めの衝撃も目立つ印象。大きいボディのSUVに期待するほど、しなやかな乗り心地は得られていないようだ。

ステアリングホイールの操舵感は、アシストが強くダイレクトさが薄い。グリップ力は高く安全性も担保されているものの、ペースを速めてもハンドリングでの魅力は感じにくい。

筆者がボルボXC60を選ぶなら、Rデザインは避け、標準サスペンションを組むだろう。Rデザインにこだわるなら、アダプティブ・サスペンションを装備させると思う。

確かにXC60 T6リチャージの価格は高めだが、プレミアムSUVというカテゴリーの中で魅力的な選択肢だといえる。容姿に優れるし、インテリアはシンプルで居心地が良い。安全性や環境に配慮するボルボの企業姿勢も相まって、モデルとしての訴求力は高い。

このカテゴリーで、価格や動的性能のベストといえるPHEVを探しているのなら、検討したいライバルは何台かある。でもボルボXC60に惹かれているなら、選んで後悔することはないはず。ただし、オプションや仕様の選択は慎重に進めたい。

ボルボXC60 T6リチャージ Rデザイン AWD(英国仕様)のスペック

価格:5万2570ポンド(735万円)
全長:4688mm
全幅:1902mm
全高:1658mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:5.9秒
燃費:35.7-40.0km/L
CO2排出量:55g/km
車両重量:−
パワートレイン:直列4気筒1969ccターボチャージャー+シングルモーター
使用燃料:ガソリン
バッテリー:11.6kWh
最高出力:252ps+88ps
最大トルク:−
ギアボックス:8速オートマティック

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