【やり手のニューフェイス】ヒュンダイi20 Nへ試乗 フィエスタST最大のライバル 前編

公開 : 2021.04.21 08:25

ヒュンダイが生み出したホットハッチ、i20 N。実力派のフォード・フィエスタにとって、最大のライバルと呼べる仕上がりだと英国編集部は評価します。

もくじ

2番目のNパフォーマンス・モデル
シリアスなスペックに好戦的なルックス
エネルギッシュな空気感の車内

2番目のNパフォーマンス・モデル

text:Richard Lane(リチャード・レーン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
メーターパネルへ、前方にS字カーブあり、と警告が表示された。運転支援システムなど多くの車載技術が目白押しの時代だが、ここまでの情報は必要だろうか。

Nモードにする場合はOKボタンを押す、という警告意外、このクルマには必要ないかもしれない。Nモードを選択すれば、ドライバーは減速を望まないことをクルマもわかってくれるだろう。

ヒュンダイi20 N(欧州仕様)
ヒュンダイi20 N(欧州仕様)

アクセルレスポンスが鋭くなり、エグゾーストノートは肉厚になる。ESPの介入は穏やかになり、ステアリングホイールは重くなる。むしろi20 Nも、スピードを上げて欲しいと考えているのかも。

ヒュンダイi20 Nが英国にやって来た。2017年に発表された、i30 Nに次ぐ2番目のNパフォーマンス・モデルとなる。喜んでお迎えしたい。フォード・フィエスタSTにとって、最大のライバルになることは間違いなさそうだ。

ヒュンダイによれば、i20 Nの注文は英国では5月から始まるという。選べるトリムグレードは1つのみ。英国価格は2万5000ポンド(375ポンド)を切るらしい。正直、高く感じられるが、一度味わえば納得してもらえると思う。

ゴルフGTIの対抗馬として登場したi30 Nには、トリムグレードは2段階があった。しかし馬力が抑えられ、リミテッドスリップ・デフやアクティブエグゾーストなどの付かない、控えめなi30 Nはさほど売れていないらしい。

ほとんどのドライバーは、強力なi30 N パフォーマンス・パッケージを選んでいる。それを受けて、i20 Nは本気度の高い方だけが英国へ導入される。

シリアスなスペックに好戦的なルックス

タイヤは専用のピレリPゼロで、ハッチバック・ボディには12か所の補強が施されている。リアシートにまでヒーターが付き、標準装備も充実している。販売台数を考えれば、変更は安価にも簡単にもできない。価格へも反映してしまう。

メカニズムは期待を高めてくれるのに不足ない。ガンマIIと呼ばれる1.6Lの4気筒ターボエンジンは、203psと28.5kg-mを発生。パワーウエイトレシオで見ると、フィエスタSTより3ps/tだけだが勝る。

ヒュンダイi20 N(欧州仕様)
ヒュンダイi20 N(欧州仕様)

レブマッチ機能を備える6速MTが組み合わされ、機械式LSDを介して前輪を駆動する。相当にシリアスなスペックだ。

サスペンションは、専用スプリングと固定ダンパーという組み合わせ。コンパクト・ハッチバックだから、アダプティブ・ダンパーまでは付いてこない。それでも標準のi20と比較すると、変更部分は数え切れない。

フロントはマクファーソンストラット式で、リアはトーションビーム式。車高は下がり、フロント側ではアッパーマウントとナックルが、リアではビームが強化されている。ブレーキディスクは通常のi20より直径が40mm大きく、赤いキャリパーで彩られる。

見た目はかなり好戦的。テールゲートの上部には、スポイラーの上にウイングが付く。ボディサイズは小さいが、ショッピングモールの駐車場でもすぐに見つけられるはず。ヒースロー空港の霧がかった夜の駐車場でも、迷わずに済むかもしれない。

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