【大胆な英国価格の改定】ジャガーXE P250 R-ダイナミック 小変更 甘美な運転体験

公開 : 2021.05.02 08:25

XEは、ジャガー最後の運動神経に長けたコンパクトサルーンになる可能性が高いモデル。フェイスリフトを受けた2021年版を、英国編集部が評価しました。

もくじ

アップデートにあわせて大幅の価格改定
ドライビング体験は甘美そのもの
これまで以上に価値あるサルーン
ジャガーXE P250 R-ダイナミック(英国仕様)のスペック

アップデートにあわせて大幅の価格改定

text:Richard Lane(リチャード・レーン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

  
XEの将来は明るいものではない。ジャガーは2025年までに純EV専門の自動車メーカーになることを表明している。小柄なサルーン、XEがラインナップから姿を消す日も、そう遠くはない。

かといって、2021年に向けてジャガーはXEのアップデートを諦めてはいなかった。残された時間は長くはないかもしれないが、BMW 3シリーズに対する英国流の回答として、重要な変更を受けている。

ジャガーXE P250 R-ダイナミック(英国仕様)
ジャガーXE P250 R-ダイナミック(英国仕様)

その中の1つが、ジャガー・ランドローバー社製のピヴィ・プロと呼ばれるインフォテインメント・システムの採用。XFやFペイスが搭載するような、大画面がダッシュボードに鎮座しているわけではないものの、タッチモニターのサイズは充分。

滑らかなグラフィックと、直感的で応答性に優れたインターフェイスは上位モデルと同じ。これ1つだけでも、大きな改良といっていいだろう。

さらに、電圧48Vのシステムを採用したマイルドハイブリッド・ディーゼルが追加された。最高出力は203psを発揮し、カタログ燃費は21.0km/Lに迫るほど良好。XEにとって不利だった、CO2の排出量を減らすことにも貢献している。

どちらも今どきの変更だ。でもこれだけでは、試合の流れを変えるほどの戦力補強とはいえない。そこでジャガーが決定した追加の策が、約5000ポンド(75万円)のカットという大幅な価格改定だ。

ドライビング体験は甘美そのもの

今回試乗したジャガーXE P250 R-ダイナミックは、後輪駆動のターボガソリンで、マイルドハイブリッド・ディーゼルのD200と、トップグレードで四輪駆動のP300の間に位置するクルマ。運転にこだわりのあるドライバーにとって、最有力となるXEだろう。

そのXE P250 R-ダイナミックが、英国では3万1010ポンド(465万円)から買えるようになった。ずばり、フォルクスワーゲンのハッチバック、ゴルフGTDに付いている英国価格より、ジャガーのサルーンの方が安い。

ジャガーXE P250 R-ダイナミック(英国仕様)
ジャガーXE P250 R-ダイナミック(英国仕様)

とはいえ、フェイスリフトを経て、XEのインテリアの隅々までが最先端を感じさせるようになったわけではない。リアシートの足もと周りの広さは限定的で、アキレス腱となったままだ。

車重は1536kgあり、新しいエンジンは250psという額面ほどの力強さを感じさせない。加速力は、充分に活発と思える程度に留まってはいる。

しかしエレガントとすらいいたくなるステアリングフィールと、クルマ全体の操縦性の高バランスを叶えており、ドライビング体験は甘美そのもの。この価格帯のサルーンとしては、頭1つ飛び抜けたサラブレッドだ。

英国の郊外を飛ばすような場面では、BMW 3シリーズのMスポーツの方が一枚上手でもある。ジャガーもクイックなステアリングと優れた姿勢制御で、現代的で機敏な身のこなしを実現しているのだけれど。

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