【GRヤリスを追い回せる】フォード・フィエスタST-3 マウンチューンM260へ試乗

公開 : 2021.07.20 08:25

英国に拠点を置くチューニングガレージ、マウンチューン社が手掛けたフィエスタST。一層研ぎ澄まされたホットハッチを、英国編集部が評価しました。

1.5Lの3気筒ターボから260ps

text:James Disdale(ジェームス・ディスデイル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
一体どれほど速いのか。マウンチューン社の息がかかったフォード・フィエスタSTへの質問としては、野暮な内容かもしれない。恐らく、フィエスタSTのアップグレードとして、M260以上のものは必要ないだろう。

マウンチューン社はM225とM235というチューニングメニューを用意しているが、それ以上にホットな内容だ。数字が示すとおり、1.5Lの3気筒ターボガソリンは260psを絞り出す。ノーマルのフィエスタSTから60psのパワーアップを果たしている。

フォード・フィエスタST-3 パフォーマンス・パック・マウンチューンM260(英国仕様)
フォード・フィエスタST-3 パフォーマンス・パック・マウンチューンM260(英国仕様)

最大トルクも厚みを増し、3000rpmを超える回転域から37.1kg-mを発揮する。しかも、2000rpmを越えたあたりから最大トルクの大半が得られる。ちなみに四輪駆動のトヨタGRヤリスは、M260より2ps馬力が強く、最大トルクは0.4kg-m低い。

マウンチューン社のレシピ通り、M260の過剰なパワーは主にソフトウエアのアップデートによって生み出されている。フィエスタSTのECUへ、自社の専用システムを介してインストールされる。

有効にする手順としては、ブルートゥース接続が可能な小さなドングルをOBDポートに差し込み、スマートフォンのアプリを起動するだけ。しばらく待つと、フィエスタへの強精剤が効果を発揮する。英国での費用は、675ポンド(10万4000円)なり。

もちろん、新しいECUのマッピングを最大限に活かすには、ハード面のアップデートも欠かせない。オリジナルのアルミ製インタークーラーに549ポンド(8万4000円)と、吸気パイプに165ポンド(2万5000円)が必要になる。

ヒトコトでまとめるなら痛快

さらに、239ポンド(3万6000円)の高効率エアフィルターとインダクションのキットに、699ポンド(10万7000円)のエグゾーストシステムも試乗車には付いていた。このチューニング後は、ハイオクを注ぐ必要があるのでご注意を。

デモカーとして、シャシーのアップグレードも施されていた。正式販売はこれからだそうだが、サスペンションは、硬さはそのままに車高が20mm低くなるオリジナル。フロントブレーキは302mmのディスクに交換され、ブレンボ社製のキャリパーが挟む。

フォード・フィエスタST-3 パフォーマンス・パック・マウンチューンM260(英国仕様)
フォード・フィエスタST-3 パフォーマンス・パック・マウンチューンM260(英国仕様)

インテリアでは、ストロークが25%短くなるショートシフターを装備。ボディは、サイドストライプとリアスポイラー・エクステンションで飾られる。タイヤの後ろ側には、ラリーカーのようなマッドフラップが付いている。

こうして一層ホットになったフィエスタST マウンチューンM260をヒトコトでまとめるなら、痛快。笑ってしまうほど。

そもそもノーマルのフィエスタSTでも、馬力不足を感じることはない。そこへマウンチューン社のチューニングが投入され、格上のマシンを敗れるロケット・ホットハッチへ仕立てられている。

特に印象的なのが、ギアからギアへの中間加速。カタパルト発進するファントム戦闘機のように、破裂する勢いでコーナーを脱出していく。

3気筒ターボエンジンのブースト圧は、2000rpm以下から線形的に素早く上昇。中回転域でも非常にたくましい。速度や6速MTの段数を問わず、アクセルを踏み込むだけで鋭い追い越しを完了できる柔軟性もある。

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