【まさかのスライドドア】スズキ新型軽「ワゴンRスマイル」 価格/サイズ/内装を解説

公開 : 2021.08.27 10:32  更新 : 2021.10.11 13:48

スズキが新モデルを発表。スライドドアを採用する「ワゴンRスマイル」は、デザインがワゴンRと随分異なります。写真とともに解説します。

ドアが変わっただけじゃない

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

8月27日。スズキは新型軽乗用車の「ワゴンRスマイル」を発表し、9月10日から発売すると明らかにした。

ワゴンRスマイルは、その名が示すようにスズキの軽ワゴンとして高い人気を長く続けてきた「ワゴンR」の派生モデルだ。

スズキの新型車ワゴンRスマイル。左が新色コーラルオレンジメタリック+アーバンブラウン2トーンルーフ。右は新色インディゴブルーメタリック2+ホワイト2トーンルーフ。
スズキの新型車ワゴンRスマイル。左が新色コーラルオレンジメタリック+アーバンブラウン2トーンルーフ。右は新色インディゴブルーメタリック2+ホワイト2トーンルーフ。    前田恵介

かつて軽自動車のマーケットは、いわゆる「ボンバン=ボンネットバン」と呼ばれたスズキ・アルトダイハツ・ミラのようなハッチバック・タイプが主流だった。

やがて1993年に初代ワゴンRが登場してから、少し背の高いワゴン・タイプが主流となる。だが、2003年にハイトワゴンのダイハツタントが登場し、2007年に登場した2代目タントから後席スライドドアを採用。そして2011年にホンダからNボックスが登場し、軽の王座に君臨するようになる。

軽乗用車市場におけるスライドドア車の販売比率は、2012年度には約35%だったが2018年度には半数を超え、2020年度には約52%に達している。しかも、軽ワゴンの購入を検討している人の4割以上に、スライドドア車に対する潜在ニーズがあるという。

そこで、スズキではリアドアが普通のスイングドアだったワゴンRの派生車種として、スライドドアを採用したワゴンRスマイルを登場させたというわけだ。

ただし、単にリアドアをスライドドアにしただけではない。ワゴンRスマイルが目指したもの、その概略を紹介していくことにしよう。

ワゴンRスマイル 外観

ワゴンRスマイルのボディサイズは、全長3395×全幅1475×全高1695mm。ホイールベースは2460mm。

全長/全幅は軽の規格いっぱいだからベースとなったワゴンRと同じ(ホイールベースも同じ)だが、全高はワゴンRより45mm高い。ちなみに、同じスズキでスライドドア車のハイトワゴン「スペーシア」よりは90mm低い。

スズキ・ワゴンRスマイル・ハイブリッドX(2WD/CVT/新色コーラルオレンジメタリック+アーバンブラウン2トーンルーフ)
スズキ・ワゴンRスマイル・ハイブリッドX(2WD/CVT/新色コーラルオレンジメタリック+アーバンブラウン2トーンルーフ)    前田恵介

ワゴンRの名は与えられているものの、そのスタイリングはワゴンRとはかなり異なるものだ。エンジンフードの短い2BOXという基本スタイルは同じだが、前述のように車高は少し高く、フロントウインドウは立てられ、エンジンフード前端の位置も高められている。

シンプルで明快なデザインテーマでまとめられたというエクステリアは、キャビン/ボディとも水平基調でシンプルな立体構成。ヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、そしてグリルなどは奇をてらった配置にせず、「あるべき所にあるべきものがある」という、普遍的な構成だ。

カドの取れた形と丸目ヘッドランプの暖かさをテーマに、フロントマスクはとげとげしさのない優しい表情で、リアコンビランプも角型だがカドを大きく取ったぬくもりのある形としている。ショルダーからフロントフェンダー、そして丸目ヘッドランプへと続く面の表情は見どころの1つだという。

ヘッドランプ、グリル、ドアハンドル、ガーニッシュなど、クローム加飾を用いたり、作り込みによって上級感を表現したり、ディテールにはかなり凝っている。上級グレードではヘッドランプの上下が光るスモールランプや四角い縁だけ点灯するテールランプなど、愛着がもてるシグネチャー表現も採用した。

記事に関わった人々

  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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