【詳細データテスト】アルピナB8グランクーペ 文句なしの速さ 洗練の乗り味 やんちゃさは足りない

公開 : 2021.10.02 20:25

結論

アルピナのトップモデルは、まさしくパフォーマンスをはじめとする性能を誇示するものであって然るべき存在だ。その点、B8グランクーペに失望させられることはない。

直線でのパフォーマンスは最新のスーパーカーに迫る勢いでありながら、デリバリーの性質はこれ以上ないほど豪華な4ドアGTの走りにふさわしいものだ。さらに、ずば抜けて安心感のあるクルマで、極限状況でも安定しており、天候を問わず自信を持ってドライブできる。

結論:このうえない円熟味を感じさせてくれるのだが、ルックスが期待させる運動性能には不足を覚えるところもある。
結論:このうえない円熟味を感じさせてくれるのだが、ルックスが期待させる運動性能には不足を覚えるところもある。    MAX EDLESTON

それらに加えて、ディテールに至るまではっきりわかるアルピナのエンジニアリングや、ややおもしろみに欠けるものの、マテリアルのリッチさには文句のつけようがないインテリアも備わる。結果として、フラッグシップと呼ぶに値するものができあがっている。

指摘すべき点があるとすれば、エンターテインメント性に関する部分だろうか。結局これはエレガントなGTタイプのクルマで、その物腰は、不条理なほどの速さや信頼度の高い運動性を超えたものをもたらしてくれるに違いないことを示している。

俊敏で、操縦系はみごとなまでにリニアだが、アルピナのDNAが生きるハンドリングの冴えが加われば、さらによくなっただろう。現状では、低く流麗なボディの下に息づく性格のコアとなる部分は、B8より安価なB5ビターボとほとんど変わらないのだ。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン

これは欧州市場を本気で考えたクルマではない。主戦場はアメリカで、XB7とともに、巨大でとことん豪華なものをほしがる顧客を取り込むために造られたのだと思う。とはいうものの、長距離走行で甘美な乗り心地を味わったあとでさえ、B級道路でみせたアジリティに感じた衝撃を忘れられずにいるのだが。

マット・ソーンダース

じつにスペシャルなマシンだが、この値付けを理解するのには苦労する。これだけの金額を払うなら、個人的にはベントレーフライングスパーに食指が動く。B8ほどスポーティではないにしても、それも含めて納得できる。

オプション追加のアドバイス

これほど広いキャビンだと、メリノレザーへのアップグレードも高くつくが、われわれは常に、アルピナのそれは追加出費するだけの価値があると思ってきた。それは、B8でも変わらない。M850iでは得られない満足感にひたれる。CNC加工のシフトパドルもまた、エクセレントなアイテムだ。

改善してほしいポイント

・xドライブのシステムは、チューンがコンサバティブ。もっとリア優勢にしてくれたほうがうれしい。
・巡航時にタイヤがわずかながら発する反響音は、室内に届かないようにしてもらいたい。
・2ドア版も用意してもらいたい。その際は、ぜひ1970年代のB7ターボ・クーペの再来のようなものにしてほしい。あれはすばらしいクルマだった。

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