【過去最高の中国車】ニオES8へ試乗 2021年から欧州に展開 550psと500kmの純EV

公開 : 2021.10.17 08:25

中国車として過去最高の完成度

ES8の車内空間にはゆとりがあり、シートは3列。定員は6名か7名を指定できる。2列目は特に、頭上空間も足もとまわりも感心するほど広く、3列目に人が乗った状態で310Lの荷室空間が残る。

プレミアム・ブランドへの仲間入りを目指すニオだけに、インテリアも手は抜かれていない。サポート性に優れるシートはナッパレザー張り。ドアパネルなど、レザーは各所へ贅沢に用いられている。

ダッシュボードの位置は高め。メーターパネルには9.8インチのモニター、インフォテインメント用は11.3インチのタッチモニターが用意された。とても鮮明な表示で、対話形式の音声認識機能も驚くほど理解が良いようだ。

ダッシュボードの中央には、丸い小さなモニターがある。ノミと呼ばれる、バーチャル・アシスタント用だ。

地球各所の4拠点を結んで開発されたニオES8。その仕上がりを知るほどに、グローバル化のメリットを実感させられる。

中国車として、ES8が過去最高の完成度を備えていることは間違いないだろう。しかも、ドイツのプレミアム勢に匹敵する製品品質も持ち合わせている。

だが悲しいことに、英国での販売は想定されていない。右ハンドル仕様への変更が複雑だ、ということが理由のようだ。

ニオES8(中国仕様)のスペック

欧州価格:6万ポンド(912万円/予想)
全長:5022mm
全幅:1962mm
全高:1756mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:4.9秒
航続距離:500km(予想)
電費:−
CO2排出量:−
車両重量:2425kg
パワートレイン:AC非同期モーター(フロント)/AC同期モーター(リア)
バッテリー:100kWhリチウムイオン
最高出力:550ps(システム総合)
最大トルク:73.6kg-m(システム総合)
ギアボックス:−

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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