プジョー2008 GTプレミアム 1.2ピュアテック155へ試乗 選ぶなら別グレード 前編

公開 : 2021.11.30 08:25

正確で印象の良いステアリング

1.2Lの3気筒ターボエンジンは、高回転域まで使い切るというより、長距離を淡々と走るような場面に向いている。1700rpmから24.4kg-mの最大トルクを発揮し、中回転域でベストな仕事を発揮する。1205kgのボディを、安楽に進めることができる。

右足へ力を込めれば意欲的に回転数を高めるものの、鋭いとまでは感じないだろう。回転数を高めても、得られるパワー感はさほど伸びない。

エンジンの足を引っ張っているのが、EAT8と呼ばれる8速AT。デュアルクラッチではないからサクサクと変速することはないし、トルクコンバーターらしい、滑らかな変速感も得られていない様子。速度が高まれば、印象は改善されるけれど。

スポーツ・モードを選ぶと高い回転域で変速するようになるが、その動作が素早くなることも、明確に2008が速くなるということもない。アイドリング・ストップでエンジンが停止する場面の動作も気になった。

1.2ピュアテック155の走りの印象は、GTプレミアム以外の2008と大きくは違わない。カーブの連続する郊外の道より、バイパスをクルージングするような乗り方に向いている。コンパクト・クロスオーバーのユーザーには、歓迎される走り味ではある。

ステアリングホイールに伝わる感触は薄いものの、重み付けは丁度良く、反応は正確。中速度域のコーナーでは、ドライバーを中心に回頭していく感覚がプラス・ポイント。グリップ力も充分に高い。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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