マセラティ・グレカーレ MHEV プロトタイプへ試乗 ステルヴィオの兄弟SUV 前編

公開 : 2021.12.01 08:25

マセラティの新型SUV、グレカーレの試作車へ英国編集部が試乗。乗り心地や操縦性など、高い競争力を備えているようです。

電動化への足掛かりとなるSUV

英国編集部はイタリア北西部、アルプスの麓に位置するバロッコ・サーキットへ招待された。肌寒い空気が流れているが、気持ちは期待で火照っている。

マセラティのフラッグシップ・サルーン、クアトロポルテ・トロフェオは、正直いって今ひとつ冴えないモデルだった。しかし、ブランドが生み出してきた過去の記憶が、次期モデルを待望させる。

マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプ
マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプ

マセラティは、人員体制の見直しを加えつつ、新モデル開発を意欲的に進めている。今回試乗させていただいたプロトタイプの限りでは、新しいSUVはクアトロポルテとは違う成果が得られそうだ。

グレカーレは、現在のマセラティにとって非常に重要な意味を持っている。大型SUVのマセラティ・レヴァンテより小柄なセグメントに相当するモデルで、これまでにないラグジュアリーさとイタリアンなセンスを体現することが目指されている。

市場での支持が高い中型SUVを投入することで、マセラティの業績を上向かせる狙いがある。同時に、純EVへの足掛かりを作るモデルでもある。

マセラティはイタリア語で稲妻を意味する、フォルゴーレと題した電動化戦略を打ち立てている。その手始めとして、2022年には純EVのグレカーレがリリースされる予定だ。

スーパーカーのMC20にも、純EV版が登場する見込み。2ドアクーペ、グラントゥーリズモの後継モデルも、完全に電動化されるという。

半導体の供給遅れで発売は2022年春

今回筆者が試乗したグレカーレは、ガソリンと電気のハイブリッド。これまで250台ものプロトタイプが作られ、膨大な数のシステムが試されてきた集大成の1つが、間もなく仕上がろうとしている。

現状では試乗したグレカーレが、最も完成状態に近いグレカーレともいえる。COVID-19の影響で半導体の生産が乱れていなければ、本来のスケジュールでは開発を終え、販売が始まっていたという。

マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプ
マセラティ・グレカーレGT MHEV プロトタイプ

だが結果的にリスケジュールされ、発売は2022年の春まで延期された。細かな調整をもう少し加える時間が、技術者には与えられたようだ。

試乗車はプロトタイプということで、車内の殆どにはカバーが掛けられていた。ダッシュボードだけでなく、センターコンソールにも。そのため、インテリアの印象はお伝えすることが難しい。

カバーの隙間から覗き見た限りでは、レザーがふんだんに用いられ、ダッシュボード上部には大きなインフォテインメント用タッチモニターが鎮座している様子。

マセラティの特徴といえるアナログ時計は、ロイヤルブルーの文字盤はそのままに、デジタルで表現されているようだ。時間だけでなく、加速Gにブレーキやアクセルペダルの踏み込み量など、表示情報も選べるという。

レザー張りのフロントシートは、適度に柔らかくサポート性にも優れ、良いバランス。SUVというフォルムを活かし、リアシート側の空間も広いように見えた。頭上空間も足元空間も、ゆとりがあるようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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