ラディカルRS10へ試乗 2.3L 4気筒ターボで431ps お買い得なサーキットマシン

公開 : 2022.01.25 08:25

GT3レースを前提とした、サーキット専用のRS10。これ以上にスリリングな体験は得にくいと、英国編集部は評価します。

最高出力431psに車重725kg

スポーツカーブランドによる、伝統をオマージュしたような値の張るサーキットマシンは少なからず存在する。だが、このラディカルRS10は生粋のサーキットマシン。公道での走行は認められていない。

公道用モデルをベースとしたGT3マシン以上の速さや、サーキットの走行会で周囲を黙らせるラップタイムを刻みたいなら、ラディカルRS10を超えるモデルはほぼないだろう。コストパフォーマンスという面でも、かなり強い。

ラディカルRS10
ラディカルRS10

2022年のモデルイヤーに向けた改変で、SR1やSR3よりも上位に位置するモデルとして、SR10が設定された。エンジンECUのマッピングが改良され、ステアリングコラムは再設計。ドライビングポジションも改善している。

オプションとして高性能ブレーキと、最新F1マシンのハロ(Halo)ように、コクピットを包むドライバー・プロテクションも装備できる。高められたスピードを受け止めるために。

最高出力431psに対して車重725kgだから、パワー・ウエイト・レシオは多くのハイパーカーを凌駕する。冷えた状態のスリックタイヤでは、とても受け止めきれない。

サウンドも公道用モデルを圧倒する。試乗させてもらった場所はポルトガル南部のアルガルヴェ・サーキット。数台のSR10とともに走ったが、終始轟音が周囲を包んでいた。

ただし、走りを眺めてワクワクするのと、実際に運転するのとは別問題。スリックタイヤとダウンフォースを活かし切ることは、とても容易なことではない。

大パワーを解き放てる軽量なシャシー

ミドシップされるエンジンは、比較的お馴染みのユニットがベース。2.3L 4気筒ターボのフォード・エコブーストに、入念なチューニングが施してある。間違いない部品を利用し、軽く能力に長けたシャシーへ強力な推進力を与えている。

耐久性にも優れており、リビルドが必要になるインターバルは、サーキット走行の条件下で約40時間。特別に組まれたレーシングエンジンと比べると、遥かに長いといえる。

ラディカルRS10
ラディカルRS10

反面、ヘルメットを通じてだが、サウンドは凡調でキャラクターが薄い。レッドライン付近まで回しても、音響的な喜びは得にくい。

中回転域のトルクは極太。リミッター付近まで回さずにシフトアップしても、加速力に目立った影響はないほど。変速せずにロングコーナーを旋回するような場面では、とても有用に感じられた。

シャシーを慎重に扱う必要はない。簡単に手懐けられ、大きなパワーを解き放てる。スリックタイヤが温まるとトラクションも増加していくから、コーナーのどのポイントでアクセルオンするべきか、慎重に探っていく必要はある。

グリップ力の限界付近での加速を試みれば、勢いは息を呑むほど。後を追うスーパーカーのドライバーでさえ、たじろぐだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マイク・ダフ

    Mike Duff

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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