日産「サクラ」発表 軽の最新EVで、電気自動車は普及するのか? 内装/装備編

公開 : 2022.05.20 14:10  更新 : 2022.05.20 14:15

シートに座ってみた 室内の空間は?

バッテリーはリーフにも採用したエンビジョンAESC製とし、バッテリー総電力量は20kWhで最高出力は47kW(64ps)。

このバッテリーを車体のほぼ中央に配置した。

日産サクラXの後席内装
日産サクラXの後席内装    前田惠介

セルは車体の形状に対応しやすいユニバーサルスタックとなっており、これにより後席のフロア面はセルを薄くし、前後シート下部分は厚くすることにも対応できたという。

実際に後席に座ってみると、フロアにバッテリーが収まっているとは思えない十分なスペースを実感できた。

運転席周りもデイズと比べて遜色ないスペースが確保されていた。驚くのは広々とした中に施された高品質感だ。

ダッシュボードのデザインはサクラ専用のオリジナル設計で、横に広がる直線的なデザインが広がり感を演出。表面にはファブリックが巻かれ、触ればわずかな弾力も伝えてくる。

硬質なプラスチック素材が使われる軽自動車が当たり前の中で、これだけでもこれまでの常識を超える高品質ぶりを実感できるだろう。

装備/インフォテインメントの注目点

ステアリングもダッシュボードの横の広がりと合わせ、横一のモノスポークデザインを採用。これはアリアと共通のイメージも表現しているという。

また、オプションで「ホットプラスパッケージ」を装備すれば、ステアリングヒーターや前2席のシートヒーターを装備できるのも見逃せないポイントだ(※軽自動車初のリアLEDフォグランプも装備できる)。

シフトノブ横のブルーに光るボタンが、eペダル・ステップのスイッチ。
シフトノブ横のブルーに光るボタンが、eペダル・ステップのスイッチ。    前田惠介

メーターやナビゲーションを含むインフォテイメント系装備も、統合型インターフェースとしてEVらしさを強調する。メーターパネルには7インチの液晶ディスプレイを採用し、ここでは速度計などの基本表示以外に、プロパイロットの作動状況やナビゲーションの方面案内までもサポート。

そして、9インチの大画面を持つナビゲーション本体とも一体化することで、一体感のある美しいデザインと高い機能性をもたらしているのだ。

サクラではシフト系もEVらしさを追求した。

角型のシフトノブはアリアにも通じるデザインで、その横にはアクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「e-Pedal Step(eペダル・ステップ)」のスイッチも配置された。

実はこのスイッチは、続報の試乗編で試す各ドライブモードのいずれでも動作させられる。

たとえば普段はeペダルをONにしていても、不要になったらいつでもOFFにできるのだ。これが実にわかりやすく、eペダルをより積極的に使いたくなるはずだ。

この続きは「試乗編」で。

記事に関わった人々

  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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