ヒョンデ初のEVセダン 新型アイオニック6 欧州発表 個性的デザインで空気抵抗抑える

公開 : 2022.06.29 18:05

ヒョンデは新型EVセダン「アイオニック6」を発表しました。抗力係数0.21と空力に優れたデザインは、「ストリームライナー」と表現されています。

アイオニックシリーズ第2弾 個性的なセダン

ヒョンデは新型EVセダンの「アイオニック6」を発表した。2020年に公開されたコンセプトカー「プロフェシー」をベースとしたモデルで、ヒョンデにとっては初のEVセダンとなる。

全長4855mm、全幅1880mm、全高1495mm、ホイールベース2950mmと、テスラモデル3BMW i4ポールスター2などと同等のサイズである。

ヒョンデ・アイオニック6
ヒョンデ・アイオニック6    ヒョンデ

既存のアイオニック5と同様に、ヒョンデ・グループの「E-GMP」アーキテクチャを採用。最大350kWの急速充電に対応する800Vを標準装備し、外部機器に電力を供給するたV2L機能も備えている。

バッテリーサイズは明らかにされていないが、58kWhから77.4kWhまで搭載できる見込みだ。航続距離は最大480kmを実現する可能性がある。

E-GMPアーキテクチャを共有する他のモデルは、シングルモーター/後輪駆動とツインモーター/4輪駆動が設定されており、アイオニック6も同様のラインナップとなるだろう。最高出力230psの後輪駆動モデル、325psの4輪駆動モデル、そして580psのスポーツモデル「N」が設定されると考えられる。

インテリアでブランドの個性を主張

デザインとしては、空力に配慮した滑らかな「シングルカーブ」のシルエットを採用している。空気抵抗を抑えると同時に、「官能的なスポーツ性と未来的なコンセプト」を体現しているとのこと。空気抵抗係数はわずか0.21と、市販EVの中で最も空力効率の優れたクルマの1つとなっている。

ピクセルスタイルのライトクラスター、小型のダックテールリアスポイラー、カーブしたショルダーラインなど、プロフェシー・コンセプトの影響は明らかだが、ルーフラインは約200mm高くなっている。

ヒョンデ・アイオニック6
ヒョンデ・アイオニック6    ヒョンデ

チーフデザイナーのサンヨプ・リーは、フラットなフロアと人間工学に基づいたキャビンにより、アイオニック6は「第3の部屋のように」使用できると語っている。

「単一の曲線によって、キャビンには温かみのある『コクーン(繭)』のような雰囲気が生まれます。クルマのエクステリアデザインは通常、お客様の購入を左右する主な要因となりますが、EVの場合はインテリアがブランドの差別化に繋がります」

センターコンソールはフラットなので、前席の乗員はノートパソコンやタブレット端末で作業することができるほか、フローティングタイプのためスペースも確保されている。「牛の角」のような形をしたダッシュボードでは、1つのパネルに12.0インチのスクリーンが2つ搭載されている。

持続可能性を追求し、インテリアには亜麻ベースの人工皮革、再生PET樹脂、植物油ベースの塗料、リサイクル漁網など、環境に配慮した素材が多く使用されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事