初の欧州設計でフォルクスワーゲンID.3やルノー5対抗 新型EV『ヒョンデ・アイオニック3』公開 Cd値0.26の斬新フォルム
公開 : 2026.04.23 07:05
ヒョンデが新型のコンパクト電動ハッチバック『アイオニック3』を発表しました。欧州市場を重視した設計で、革新的な「エアロハッチ」デザインを採用。最大496kmの航続距離を誇り、441Lのトランクを備えています。
流線形の「エアロハッチ」形状
ヒョンデは、新型電動ハッチバック『アイオニック3(Ioniq 3)』を公開した。欧州では年内に発売予定で、英国向けの価格は約2万5000ポンド(約540万円)からになると見込まれる。
ルノー5 Eテックのような小型EVや、フォルクスワーゲンID.3などに対抗する位置づけだ。空力効率の最大化を目指して考案された流線型の新しいフォルムを採用し、「エアロハッチ」と称されている。

リアに向かって大きく寝かせたルーフラインを持ち、ダックテール型のリアスポイラーで締めくくられている。リアリップはトランクと一体化されているが、最上位グレードの『Nライン』では、よりスポーティな外観を演出するエクステンションが設けられる。一方、フロントエンドは、可能な限り前面投影面積を小さくするよう設計された。
こうしたアプローチにより、アイオニック3は空気抵抗係数(Cd値)0.26を達成。一回り小型のルノー5の0.29を凌駕する。42.2kWhバッテリーを搭載した標準モデルの場合、航続距離は1回の充電で344km、より大容量の61kWhバッテリーを搭載したロングレンジモデルは496kmの走行が可能とされる。
エクステリアデザイン責任者のマヌエル・シェットル氏は、アイオニック3の設計において、まず空力的に最も効率的な形状を目指したと述べたが、同時に「石鹸の塊のように見えないようにすることが重要でした」と付け加えた。
欧州市場を重視した設計
シェットル氏は、アイオニック3はヒョンデにとって欧州で設計された初のEVであり、新しいデザイン言語「アート・オブ・スティール」を採用している点を強調した。
しかし、この斬新なシルエットは室内空間にもいくつかの妥協をもたらした。例えば、ルーフラインの傾斜がトランクスペースを圧迫し、コンパクトなフロントエンドと前輪駆動のレイアウトが相まって、フロントトランク(フランク)を設けるスペースが確保できなかった。その解決策として、床下に大きな荷室を設置することでトランク容量を322Lから441Lに拡大。また、後部座席のレッグルームを確保するため、ヘッドライニングを数mm削った。

ボディサイズは、全長4155m、全幅1800mm、全高1505mm、ホイールベース2680mm。車両重量は1550kgから1580kgとされる。
インテリアは、ドライバーの注意散漫を可能な限り抑えるよう設計された。インテリアデザイン責任者のビクター・アンドリアン氏は、「ハンドルに手を、道路に目を」という理念に基づき、ダッシュボードのレイアウトを見直したと語った。
その結果、既存のヒョンデ車よりも著しく高い位置に薄型のデジタルインストゥルメントパネルが設置された。これに小型のステアリングホイールが組み合わされ、プジョーのiコックピット(i-Cockpit)と似たようなレイアウトとなっている。
アンドリアン氏は「従来車のようにステアリングホイールの内側ではなく、その上に配置しました。これは、視線と頭を上げるという点で大きな意味を持ちます。パネルを見る際、視線は数度高くなります。これにより、道路との距離感が格段に近くなるのです」と語っている。














