先の見えないジャガー 将来の見通しが明らかに 2025年までの計画とは

公開 : 2022.06.29 19:25

今後の見通しが不明瞭だったジャガーですが、ついに2025年に新型車を発売する計画を明らかにしました。JLR幹部はジャガーの「現状」と「3年後」について沈黙を破りました。

ジャガーは今、何をしているのか?

ジャガーが長らく沈黙を守ってきた将来の計画について、ついに明かされるときがきた。

2025年に3台の新型車が登場し、そのすべてが新しいプラットフォームをベースに開発され、EVとなることが決まっている。しかし、まだわからないことがたくさんある。

2020年に公開されたジャガー・ビジョン・グラントゥーリズモSVコンセプト
2020年に公開されたジャガー・ビジョン・グラントゥーリズモSVコンセプト

ジャガー・ランドローバー(JLR)の車両プログラム責任者であるニック・コリンズ以上に、ジャガーの将来を教えてくれる人はいないだろう。

英AUTOCAR編集部はニック・コリンズに独占インタビューを行い、ジャガーの「今」と「未来」について尋ねることができた。

ジャガーは2025年に生まれ変わる

――ジャガー再興の課題はどれほど大きいものでしょうか?

「とても大きなものですが、当社は今、あるべき姿に近づいています。これまでジャガーの将来については触れてきませんでしたが、それは意図的なものでした。(ランドローバー)レンジローバー、レンジローバー・スポーツ、ディフェンダー130の発売を控えており、これを完了させる必要があったのです」

「今、雑念から解放された熱心なチームとともに、新しいジャガーに夢中で取り組んでいます」

――2024年という数字が出ましたね。その意義は何ですか?以前は2025年の改革が語られていました。

ジャガー・ランドローバーの車両プログラム責任者、ニック・コリンズ氏
ジャガー・ランドローバーの車両プログラム責任者、ニック・コリンズ氏

「どちらの年も重要です。2024年には、新しいジャガーがどのようなものかを世界に示し、2025年には、お客様にクルマをお届けすることになります。このクルマをどのように伝え、どのように販売していくかについては、まだ検討中です。アイデアはたくさんあるのですが、どのようにするかはまだ決めていません」

――2025年までの「道のりをキュレーションする」という話がありました。これはどういう意味でしょうか?

「既存モデルをどうするか、ということです。当社はサプライチェーンの問題から、バリエーション数を減らすことになりました。量よりも価値を重視する企業であることについて、多くを学んだのです。例えば、ジャガーFペイスでは、約55ものバリエーションから16に減らすことができます」

「最近の特別仕様車『FペイスSVRエディション1988』はもうご覧になられたかと思いますが、XFやXEでも、そのようなモデルをもっと出していきます。そして来年は、ジャガーのスポーツカー誕生75周年を記念して、Fタイプで何か特別なことをする予定です」

「これは、ジャガー最後のV8スポーツカーになるでしょう。もしかしたら、昔のランドローバー・ディフェンダーのように、とても大きな存在になるかもしれませんね」

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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