復活するとは思わなかった意外なクラシックカー 10選 現代に蘇った「ちょっとマイナー」なクルマ

公開 : 2025.11.24 11:45

近年、過去の名車をリバイバルしたモデルが数多く登場しています。デザインやネーミングを踏襲することで大きな注目を集めていますが、中にはあまり知られていないマイナー車など、意外なモデルが復活することも……。

知名度が低くても復活に値する

ノスタルジアとは実に厄介なものだ。今や企業もSNSインフルエンサーもコメディアンも、色眼鏡をかけて「昔は良かった」と語ることで人気を集めている。

自動車メーカーも長年この手法を使ってきた。BMWミニや新型フィアット500の成功を見てほしい。どちらもノスタルジーをたっぷり帯びたアイコン的存在で、現代に再発明されるや否や大ヒットした。

あまり知られていないマイナー車など、少し意外な復活を遂げたモデルを紹介する。
あまり知られていないマイナー車など、少し意外な復活を遂げたモデルを紹介する。

しかし、あまり有名ではない、地味なクルマはどうだろうか? 世間が忘れてしまっているようなものを掘り起こしたら? ……そこで今回は、現代に復活するとは思わなかった、意外なクラシックカーを見ていきたい。ワンオフのプロトタイプやコンセプトカーも多いが、中には実際に生産・販売されるものもある。

ルノー17

フランスのルノーは過去の名車リバイバルに力を入れており、最近では『17』というクラシックなクーペを復活させた。

ルノーは発表前、大々的な予告などは行わなかった。しかし、華やかなブラウンのEVコンセプト『R17エレクトリック・レストモッド』が登場すると、たちまちネット空間を席巻した。

ルノーR17エレクトリック・レストモッド
ルノーR17エレクトリック・レストモッド

オリジナルのルノー17は1971年に発表された同社初の前輪駆動クーペで、12をベースとしている。

一方、2024年に発表されたR17エレクトリック・レストモッドは、ドア、窓、アンダーボディこそオリジナルと同じだが、車高はかなり低く、全幅は170mm広くなっている。パワートレインも排気量1605ccのガソリンエンジンではなく、最高出力270psの電気モーターをリアに搭載し、後輪駆動とした。残念ながら、量産化の計画はない。

ヒョンデ・グレンジャー

ヒョンデは2021年、高級セダン『グレンジャー』の誕生35周年を記念して、このレトロ感満載なEVコンセプト『ヘリテージ・シリーズ・グレンジャー』を発表した。

当時、ヒョンデはこのブロック状のスタイリングと未来的なテクノロジーの融合を「レトロフューチャリズム」と呼んでいたが、今改めて見ても一風変わった奇妙な印象を受ける。

ヒョンデ・ヘリテージ・シリーズ・グレンジャー
ヒョンデ・ヘリテージ・シリーズ・グレンジャー

初代グレンジャーの2.0Lエンジンは電動パワートレインに置き換えられた。外見こそ80年代のセダンを踏襲したデザインだが、インテリアは大きく異なる。メーター類はすべてデジタルで、ワイドスクリーンのインフォテインメント・システムを搭載し、バーチャル・ピアノを演奏できる縦型ディスプレイも備えている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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