フォード 新型F150ラプターR、北米発表 700馬力の5.2L V8スーパートラック登場

公開 : 2022.07.19 06:05

フォードは、F150の高性能モデルとして「F150ラプターR」を発表しました。マスタング・シェルビーGT500と同じスーパーチャージドエンジンを搭載し、悪路を高速で走破します。

加速性能はスポーツカー並?

フォードは、ピックアップトラックであるF150の高性能モデル「ラプターR」を公開した。従来のF150ラプターよりもさらなるパワーアップを図った、ハードコアなスポーツオフロード車である。

F150は、北米市場ではベストセラーとなっている大型のピックアップトラック。「Fシリーズ」として14代目にあたる現行モデルは、2020年にデビューした。

フォードF150ラプターR
フォードF150ラプターR    フォード

従来のF150ラプターは、3.5L V6エンジンで最高出力456psを発生するが、新型F150ラプターRは、マスタング・シェルビーGT500と同じスーパーチャージャー付き5.2L V8エンジンを搭載。最高出力710ps、最大トルク88.5kg-mを発生する。

性能の詳細はまだ明らかにされていないが、V6のラプターで0-100km/h加速を5.0秒強で達成していることから、ラプターRはポルシェ911とほぼ同じ速さを持つと予想される。

スーパーチャージャーは低中速トルクを高めるようにチューニングされている。新しいステンレススチール製エグゾーストマニホールド、専用のオイルパンやオイルクーラー、フィルターなどにより、高温環境や高負荷下でも冷却性能を維持することができる。

足回りも大幅に強化

他の高性能SUVと大きく異なる点は、荒れた地形でもレーシングカー並の速さを目指していることだ。カリフォルニアの耐久レース「バハ1000」に参戦する、頑丈な4×4がモデルになっていると言われている。

「F150ラプターは、単に速く走るだけでなく、過酷なオフロード環境を克服しなければなりません」とフォードは話す。そのため、ラプターRはエンジンの大型化に加え、オフロード性能と耐久性の向上を目的としたシャシーチューンを施している。

フォードF150ラプターR
フォードF150ラプターR    フォード

強化されたフロントアクスルは、激しい衝撃を吸収するだけでなく、V8エンジンの強大なトルクにも対応する。ドライブシャフトは特注のアルミニウム製に変更されている。

一方、5リンク式リアサスペンションのトレーリングアームは、「荒れた路面でもアクスルの位置を保ちやすいよう」に延長された。24インチスプリングとライブバルブショックは、乗り心地とロールコントロールを改善するようチューニングされている。

フロントアクスルのサスペンショントラベルは330mm、リアは358mmと大きい。タイヤは37インチが標準装備される。また、10速ATもより大きな負荷に対応できるよう調整され、トルクコンバーターも同様に、トルク伝達の改善と「より滑らかなパワートレインフィール」のために手を加えられた。。

スタイリングとしては、アグレッシブなパワードーム、ブラックのトリム、「R」バッジをあしらい、リアには専用のデカールデザインを採用するなど、従来のラプターとは一線を画している。

F150ラプターRは、現在米国で受注が開始されている。生産は今年後半に開始される予定。今のところ、北米以外の市場に導入する予定は確認されていない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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