未来のアメ車 キャデラック初のEVセダン「セレスティック」公開 航続400km以上か

公開 : 2022.07.25 18:05

キャデラックは、同社初のEVセダンとして「セレスティック」のコンセプトを公開しました。大型ディスプレイやアルティウム・プラットフォームなど、GMの最新技術を投入しています。

キャデラックの次世代フラッグシップモデル

キャデラックは、同社初のEVセダンとして、新型「セレスティック(Celestiq)」のコンセプトを公開した。エルドラド・ブロアムなど、時代を代表するモデルの伝統を受け継いでいるという。

新型セレスティックは、今後2年以内に市販モデルが発表される予定で、すでに公開されているSUVのリリックに続く、キャデラック2番目の量産EVとなる。兄弟ブランドのシボレーやハマー、そしてGMと提携のホンダも使用するプラットフォーム、アルティウムを採用している。

キャデラック・セレスティック・コンセプト
キャデラック・セレスティック・コンセプト    キャデラック

アルティウム・プラットフォームはGMにとって、フォルクスワーゲン・グループにおけるMEBのようなものだ。モジュール式で、統一されたバッテリー管理システム、モデルによって出力が異なるモーターとインバーターを搭載した、アルティウムドライブと呼ばれるシステムを採用する。

このプラットフォームを採用した最初の市販車が新型ハマーEVで、ダブルデッキのバッテリーパックを採用し、212.7kWhの巨大な容量と480km以上の航続距離を持つ。キャデラック・リリックは、100kWhバッテリーを1つだけ使用しているが、ハマーEVよりはるかに軽量であるため、同様の航続距離を実現している。最終的にはセレスティックの市販モデルも同様のものになると予想される。

55.0インチの巨大ディスプレイ搭載

セレスティックのスタイリングとしては、ブラックアウトされたグリル、LEDヘッドライト、テールライトなど、リリックとの共通点も多い。しかし、インテリアは、これまでのキャデラックに見られたものとは大きく異なっている。

55.0インチのLEDディスプレイをはじめ、5つの先進的なディスプレイを搭載。「可変透過型スマートガラスルーフ」と呼ばれるルーフや、GM最新のクルーズコントロールであるウルトラクルーズといった業界初の機能を備えている。

キャデラック・セレスティック・コンセプト
キャデラック・セレスティック・コンセプト    キャデラック

キャデラックによると、セレスティックは、「戦前のV16エンジン搭載のオーダーメイド車や、1957年のエルドラド・ブロアムなど、初期のキャデラックのセダンを特徴づけた職人技とカスタムメイド」の典型であるとのこと。つまり、セレスティックは、キャデラックの形成期の特徴を受け継ぐ大型高級セダンの後継車とされているのだ。

セレスティックは、ミシガン州のグローバル・テクニカル・センターで組み立てられる予定だ。1956年5月に同拠点が設立されて以来、初の量産車となる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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