まさかの再販 軽商用EV「三菱ミニキャブ・ミーブ」 アウトドア仕様、登場の可能性は?

公開 : 2022.10.13 14:15

「三菱ミニキャブ・ミーブ」の再販が決定! ……となると、近ごろ三菱のイベントで目にする「アウトドア仕様」は、なにを示唆しているのでしょう?

11/24に再び発売へ 航続距離133km

三菱自が、国内メーカー唯一となる軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」を再販することがわかった。

2011年から配送業などを中心に販売されていたモデルで、昨年3月末に生産を終了。一部法人向けに限り、販売を続けていた。

軽商用のEV「三菱ミニキャブ・ミーブ」の再販が決定。今年のオートサロンに登場したアウトドア仕様「Bレジャー・スタイル」が登場する可能性を探った。
軽商用のEV「三菱ミニキャブ・ミーブ」の再販が決定。今年のオートサロンに登場したアウトドア仕様「Bレジャー・スタイル」が登場する可能性を探った。    三菱

再販の発売日は11月24日だ。

販売を改めて行う理由について、同社は「現在、カーボンニュートラル社会の実現に向けて各方面で脱炭素化の取組みが加速し、サステナブルな事業活動を展開する物流関係や自治体などで軽商用EVの需要が高まっていることを受けて、一般販売再開を決定」と説明している。

駆動用バッテリーの総電力量は、従来から変わらず16kWh。

これに、世界初の量産EVとなった「アイ・ミーブ」で実績のある小型・軽量・高効率なモーターを用いたEVシステムを搭載する点も同じ。

WLTCモードの一充電あたりの航続距離は133kmとなる。前回販売時は、JC08モード150kmという数値だったが、これは電費モードの変更に伴う数値の差であり、性能自体は同じだ。

充電時間/個人ユーザーの需要は?

主要なEVより航続距離が短いスペックとなるが、三菱自は、主な用途が移動範囲の限られた配送業であることを強調し、「軽商用バンの77%のドライバーが1日あたりに走行する距離は65km未満」という同社調査の結果を引用し、「十分な距離と考えるドライバーもいる」と話している。

なお充電については、普通充電(AC 200V/15A)なら7時間で満充電に。業務終了後に充電を始めたら、翌日の始業時には満充電という計算だ。

こちらが再販されるミニキャブ・ミーブCD(16.0kWh)。価格は2座が243万1000円。4座が245万3000円。従来からの変更点は、荷室のユーティリティ強化、ルームミラー/ドアミラー変更、オートライトコントロール追加、ASC(アクティブスタビリティコントロール)追加・メーター内インジケーター追加。
こちらが再販されるミニキャブ・ミーブCD(16.0kWh)。価格は2座が243万1000円。4座が245万3000円。従来からの変更点は、荷室のユーティリティ強化、ルームミラー/ドアミラー変更、オートライトコントロール追加、ASC(アクティブスタビリティコントロール)追加・メーター内インジケーター追加。    三菱

また急速充電(60A以上)なら、約35分で80%までチャージできる。

注目しておきたいのは、個人ユーザーの使い方だろう。

じつは今年初めに開催された東京オートサロン2022の三菱自ブースに、アウトドア仕様となる「Bレジャー・スタイル(トップ画像)」と呼ばれるミニキャブ・ミーブが展示されていた。

昨今のアウトドアブームでは、大容量ポータブルバッテリーを搭載できるキャンピングカーの登場が続いており、キャンプなどのシーンで“電気の使い道”を広げるニーズが増えている。

また、災害時の非常用電源としてEVに給電機能を期待する声は多い。

ミニキャブ・ミーブには、外部へ給電するための装置がディーラーOPで用意されている。これは、AC 100Vで最大1500Wを約5~6時間連続使用できるもの。一般家庭の1日分の電力使用量に相当する。

「Bレジャー・スタイル」が登場する可能性はあるのだろうか?

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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