永遠の憧れ、アルファ・ロメオ・ジュリア(前編)【日本版編集長コラム#73】
公開 : 2026.03.15 12:05
AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第73回は『アルファ・ロメオ・ジュリア』の話、前編です。
憧れのアルファ・ロメオは2000GTV
イタリア車だけを乗り継いでいる筆者にとって、『アルファ・ロメオ・ジュリア』は思い入れのあるクルマだ。
運転免許証を取得する前、憧れのアルファ・ロメオは1970年代の『2000GTV』だった。その年代のアルファといえば『段付き』と呼ばれる『ジュリアGTA』が頂点で、ベースとなるジュリア・クーペの人気が高かった。しかし私はその発展形となる2000GTVの形が好きで、いつか乗りたいと思っていたのだ。

その思いは、大学生の時にネコ・パブリッシングから発売された、『ワールド・カー・ガイド9アルファ・ロメオ』の表紙が、Bowさんの描いた2000GTVだったことも大きい。白い2000GTVの美しいこと! まさかその出版社に入社し、増刷にあたりその改訂版編集を担当することになるとは夢にも思わなかったが、運命的な何かを信じたくなる。
だからか、2015年に現行ジュリアが登場した時、その車名を使用することに違和感を覚えた。もちろん、1970年代当時は『醜いジュリア』と呼ばれたベルリーナ=セダンもラインナップしていたから、歴史的におかしな流れではない(むしろベルリーナも好きな1台)。単純に憧れが強すぎたゆえに、拒否反応を起こしただけだ。
しかもその後、どこかのモーターショーで初めて実車を見たときに、何だか大きくてもっさりしていると感じたのも、今思えば拒否反応の一環だったように思う。実際に取材してみるとそんな違和感はあっさり覆るわけだが、デビューから約11年、今でも生産が続いているとは、当時はもちろん想像できなかった話だ。
新車当時カー・マガジンの誌面で書いたこと
日本で現行ジュリアの販売が開始されたのは、2015年6月の本国発表から2年以上が経った2017年秋のこと。新車当時は4グレードで導入された。
具体的には、200ps版の2Lツインスクロールターボを積む『ジュリア』(右ハンドル17インチ)、同じく『ジュリア・スーパー』(右、前後異形18インチ)、その280ps版となる『ジュリア・ヴェローチェ』(左、18インチ)、510psの2.9リッターV6ツインターボを積む『ジュリア・クアドリフォリオ』(右、19インチ)だ。

トランスミッションは全てトルコンの8速ATで、ヴェローチェだけがAWD(Q4)となる。そう、クアドリフォリオがFRなのは意外だった。
初めて乗った時のことは、今でもよく覚えている。最初に左ハンドルという理由で選んだ『ヴェローチェ』が大正解。当時所属していたカー・マガジンのNo.475で書いた原稿を読み返すと、今回と同じように新型ジュリアへの違和感をブツブツと書いたあと、このように記している。以下引用。
『嗚呼、もう何とズルイヒト、いやクルマなのか。結論から書けば、最初に借り出したジュリア・ヴェローチェで夜の首都高速に乗り入れて、最初のコーナーをすーっとキレイに旋回した時に、そういったことは全て忘れてしまった!』。













































