先代タイプRとの共通点は? ホンダ・シビック 長期テスト(4) ホットハッチは最高のカテゴリー

公開 : 2023.04.08 09:45  更新 : 2023.06.29 08:47

より好感を抱いたのは最新のe:HEV

スッと、ドライバーがクルマへ馴染んでいくのがわかる。アグレッシブな見た目のタイプRでも、穏やかな見た目のe:HEVでも。前者は走りに特化したホットハッチとして。後者は安楽なハッチバックとして。

長期テスト車のシビックは運転が楽しい。恐らくクルマ自体が良いからだろう。一般的なSUVやバッテリーEVより、500kg前後車重が軽いことも理由なはず。ありきたりな毎日の通勤でも、楽しいと感じさせてくれる。

ブルーのホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンスと、グレーのFK8型ホンダ・シビック・タイプR
ブルーのホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンスと、グレーのFK8型ホンダ・シビック・タイプR

同じ道をタイプRで走らせてみて、改めて驚いた。数年前、筆者は同様にメガーヌR.S.を運転した経験がある。カーブの続くチャレンジングな区間では見事だったが、それ以外では多少の我慢も必要だった。

ところが、FK8型にはアダプティブダンパーが組まれていることもあって、終始快適。エグゾーストやロードノイズが大きすぎないということも、大きく貢献している。

筆者は2日間、800km近くを走り込んでみたが、シビック・タイプRは予想以上の印象を残してくれた。ただし、より好感を抱いたのは、やはり長期テスト車のシビック e:HEVの方だ。FK8型は少々見た目が派手すぎる。筆者には。

日本の自動車メーカーは、世代交代でモデルの方向性がブレることがある。しかしシビックには、ある程度の一貫性が備わっているようだ。

ホンダはこの傑作、FK8型の5年後に、更に進化させたホットハッチ、最新版のシビック・タイプRをリリースしている。その過程で磨かれた技術の一部は、シビック e:HEVにも反映されていると考えていい。

テストデータ

気に入っているトコロ

クリスタルブルー塗装:曇りがちなグレートブリテン島には映える。小学校の送り迎えでも目立つようで発見が早い。

気に入らないトコロ

牽引バー:ボディ後方へ牽引バーを追加したのだが、電装のソケットを差し込むのが少々難しい。便利なのは間違いないのだが。

テスト車について

ホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンス(英国仕様)
ホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンス(英国仕様)

モデル名:ホンダ・シビック 2.0 i-MMD e:HEV アドバンス(英国仕様)
新車価格:3万2995ポンド(約531万円)
テスト車の価格:3万3820ポンド(約544万円)

テストの記録

燃費:18.7km/L
故障:なし
出費:ウインドウォッシャー液/10ポンド(約1610円)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ピアス・ワード

    Piers Ward

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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