ブランド最強BEV登場 BMW i7 M70 Mスポーツブーストで最大トルク111.9kg-m

公開 : 2023.04.18 16:40

新開発のツインモーター・ドライブトレインで、同社最強のBEVとなるi7 M70が登場。英国市場では、2023年後半に販売がスタートします。

ツインモーターで最大659psと111.9kg-m

BMWは同社最強のバッテリーEV(BEV)、i7 M70 xドライブを上海モーターショー
で発表した。2023年後半には、英国での販売も始まる予定だ。

新開発のツインモーター・ドライブトレインを搭載し、合計での最高出力は659psに達する。2022年にリリースされたSUV、iX M60 xドライブを40psほど上回るということになる。

BMW i7 M70(海外仕様)
BMW i7 M70(海外仕様)

肝心の駆動用モーターは、フロント側が258psを発揮。リア側は大幅に性能を高めており、490psを実現している。特許を取得した6コイル構造を採用し、これまでにないパワーを実現させたという。

2基合計での最大トルクも103.3kg-mと極太。さらに、Mローンチコントロールを設定しMスポーツブースト機能がオンの場合は、フルアクセルで最大111.9kg-mを発揮するという。

ちなみに通常のi7 xドライブ60の最高出力は543psで、最大トルクは75.7kg-m。メルセデスAMG EQS 53 4マティック+は、658psと96.7kg-mとなっているが、AMGダイナミック・プラスを選択すると、761psと103.7kg-mまで増強される。

i7 M70 xドライブの0-100km/h加速は3.7秒、最高速度は249km/hでリミッターが掛かる。車重は明らかになっていない。

航続距離は最長560km 光るキドニーグリル

エネルギー源となる駆動用バッテリーは、CLARプラットフォームのフロア部分に敷き詰められた101.7kWhのリチウムイオン。専用にプログラムされた制御システムを採用し、航続距離は487-560kmがうたわれる。

ただし、その距離は駆動用モーターの出力が制限され、最高速度も低くなる「マックスレンジ」ドライブモードの場合。比較すると、EQS 53 4マティック+の航続距離は529-585kmだ。

BMW i7 M70(海外仕様)
BMW i7 M70(海外仕様)

急速充電能力は、ACで最大22kWまで。DCでは195kWに対応し、最短10分で170kmぶんの電気を蓄えることが可能だという。回生ブレーキは、最大228kWのエネルギーを回収できるとのこと。

シャシーを確認すると、サスペンションはエアスプリングで、連続可変ダンピング・コントロールを実装。後輪操舵システムとアクティブ・アンチロール機能も搭載する。ブレーキも通常のi7から強化されており、アルミホイールは21インチが標準となる。

スタイリングでの差別化も図られており、M70独自デザインのフロントバンパーを獲得。キドニーグリルのフレームには、イルミネーションが内蔵される。ドアミラー・カバーはダブルアーム・デザインになり、サイドシルもワイドなものが組まれる。

リア側に回ると、ディフューザーが目立つ専用バンパーで違いをアピール。オプションのMパファーマンス・パッケージを選択すれば、ハイグロスなトリムで飾り立てることも可能。ツートーン塗装も、BMWインディビジュアル・プログラムで指定できるそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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