シェルビー マスタング・マッハE GT向け強化パック公開 リアルな「エンジン音」奏でる

公開 : 2023.04.28 18:25

シェルビーは、フォード・マスタング・マッハE GTのアップグレード・パッケージを公開しました。カーボンパーツを導入するほか、エンジン音を再現したボーラ製サウンドシステムを搭載しています。

シェルビー、電動マスタングをチューニング

シェルビーは、EVのフォード・マスタング・マッハE GT向けに、欧州限定のアップグレード・パッケージを設定した。

車高を1インチ(25.4mm)下げ、ボンネット、フロントスプリッター、ミラーキャップをカーボンファイバー製に変更し、アグレッシブな外観を実現している。

シェルビー・フォード・マスタング・マッハE GT
シェルビー・フォード・マスタング・マッハE GT    シェルビー

また、内燃エンジンの音を再現したボーラ(Borla)製のサウンドシステムも追加される。電気モーターの回転数、パワーとトルクの出力をミラーリングし、専用設計のアルゴリズムを通して「超リアル」なサウンドを作り出すという。

「音波や振動を通してモーターや車両の動きをリアルタイムにフィードバックしなければ、運転体験の多くは失われる」と、ボーラのチーフ・マーケティング・オフィサーであるデビッド・ボーラ氏は述べている。

「オーディオ・タコメーターのようにドライバーにリアルタイムのフィードバックを提供するとともに、エキサイティングなサウンドトラックを奏でる楽器のように運転体験を高めるものでもあり、車両に個性と魂を揺さぶる感覚を与えます」

同様のシステムは、アバルト500eやダッジ・チャージャー・デイトナSRTコンセプトにも採用されている。

マスタング・マッハE GTのパワートレインに変更はなく、デュアルモーターから最高出力487psと最大トルク87.6kg-mを発生する。

標準の車両重量は2198kgで、カーボンファイバー製パーツの採用によりどの程度軽量化されるかはまだ明らかにされていない。だが、大幅な軽減は見込めないと思われる。

アップグレード・パッケージは100台限定販売で、価格は2万4900ユーロ(約370万円)となる。

創業者キャロル・シェルビーの孫で取締役のアーロン・シェルビー氏は、次のように述べている。

「シェルビー・マスタング・マッハE GTを当初は欧州のみで販売することにしたのは、米国よりもEVの販売が急速に伸びているためです。そして、2016年から2021年にかけて、公共のEV充電ステーションの数は欧州全体で431%増加しました。シェルビー・アメリカンにとって、ビジネス上の理にかなっているのです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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