アルファ・ロメオ・ステルヴィオ 詳細データテスト 乗り心地は硬め 軽さゆえの動力性能 楽しい走り

公開 : 2023.07.08 20:25

内装 ★★★★★★★★☆☆

2連バイザーのメーターパネルや小ぶりのステアリングホイール、直観的な位置にある変速用のレバーとパドルは、わかりやすく好ましい運転環境を象徴している。まずすべきことから気を逸らすものは、運転席周りにはほぼない。

万能性が、アルファ乗りに対するセールスポイントであることに変わりはない。3人乗りの後席は、ミッドサイズSUVとしては乗り込みやすい高さにあり、大人でも空間いゆとりがある。BMW X3アウディQ5にも見劣りせず、同じクラスのセダンより広い。

内装の質感は、プレミアムブランドとしては不足気味。シンプルで斬新さにはかけるが、使い勝手に関してはむしろ優れている。
内装の質感は、プレミアムブランドとしては不足気味。シンプルで斬新さにはかけるが、使い勝手に関してはむしろ優れている。    JOHN BRADSHAW

荷室の奥行きは、後席使用時で1mあり、トノカバー下の520mmという高さはX3を上回る。

前席では、新型デジタルメーターが主な変更点だ。サイズは12.3インチで、ライバルたちと同等。ディスプレイのモードは特に斬新なところはないが、アルファならばこうだろうと予想するとおりの仕立てだ。もっと調整が効けばうれしいところではあるが。

質感の向上にはそれほど力を入れた印象がなく、プレミアムセグメントの水準を下回ったままだ。より高額な仕様にはレザー張りのダッシュボードも用意されるが、アウディやBMWにフィールのリッチさで対抗するにはそれくらい必要だ。

とはいえ、テスト車には高価そうな部分も見受けられ、ステアリングコラムやドアコンソールに粗めのプラスティックや安っぽいフィニッシュは目につかない。いっぽう、スポーツシートのレザーはやや硬くてプレーンだった。

しかしながら、機能面からみると、ステルヴィオの操作系やレイアウトは好ましい点が多い。キャビンは広く、低めの着座ポジションからアルミ素材の大きめなシフトパドル、使いやすい実体温度調整やうまく角度をつけたワイヤレス充電器まで、合理的な設計に満ちている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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