ルノー・イオラボ・コンセプト

公開 : 2014.10.14 23:40  更新 : 2017.05.29 19:22

50km/ℓという燃料消費率を現実のものにしようというフランス政府の ’工業プラン’ がこのコンセプトの制作への引き金となった。

今となっては、ルノーとその側近の主要グループの間において、超小型車への見方を改めようというきっかけにもなっている。

イオラボはバッテリー-エレクトリック・トランスミッションを組み合わせているにも関わらず、現行クリオよりも大幅にダイエットに成功している。また空力特性の向上もかなりのものだ。ボディやサスペンションの要素に用いられる素材や設計技術は徹底的に見直され、シート・フレームさえもコンセプトに沿う素材に変えられた。

プロジェクトのリーダーであるローレン・トーピン氏によると、90%のイノベーションが2018年の次世代クリオを皮切りに、そこから約8年の間に販売される車両に採用予定とのこと。

プラットフォームは従来のものから大幅に変更され、様々な素材をミックスする予定。クリオ相当のスペースは確保しながら空力特性を向上させることを目標に、フロントエリアを縮小することに重点を置いた。

またルーフラインは非常に低くなったことにより(特にリア)、シートポジションは前後共に50mm下げられた。また前方に115mm移動させ、よりエンジンベイに近い位置にセットされた。

これによってクリオと同じサイズのヘッドルームのクリアランスは確保できたのだが、エンジンベイはより短くせざるを得なくなった。この解決策として、新型のトゥインゴのエンジンを、バルクヘッドにむけてシリンダーヘッドを近づけ、49度傾けて設置している。

ボディシェルに用いる素材を変更した点も大きなニュース。韓国のポスコ社が開発した超高強度鋼とアルミニウム、マグネシウム、繊維強化プラスティックなどの熱可塑性物質を混合した。

スチール素材はフロントのクラッシャブル・ゾーンや低いAピラー、シル、ボディサイドに用いられ、マグネシウムはルーフ(わずか4.5kgしかない)とバルクヘッドに用いられる。フロアパンの部分は2重構造となり、2種の繊維強化プラスティックがボンドで張り合わせられる。従来のスチールをプレスして制作したものよりも40kg軽量なのだそうだ。

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