ドラマチックな内容へ期待 レクサスの次世代EVコンセプト 2028年までに航続1200kmを目指す

公開 : 2023.10.05 14:35

モビリティショー2023で次世代EVのコンセプトを発表 革命的なモジュラー構造を導入 運転の楽しさをもたらす新技術 ISへ近いサイズ感か

次世代EVの新しいアイデアが数多く含まれる

レクサスは、革新的なフラッグシップ・バッテリーEVを2026年に発表する計画を組んでいる。2023年10月28日(土)から一般公開される「ジャパン・モビリティショー2023」では、その内容を予告するコンセプトカーがお披露目される見込みだ。

デザインやシャシー構造、パワートレイン技術などを刷新し、BMWメルセデス・ベンツアウディなどと対峙するモデルラインナップが誕生する予定。今回のコンセプトカーには、それらへ盛り込まれる新しいアイデアが数多く含まれるとのこと。

レクサスEVコンセプト
レクサスEVコンセプト

レクサスの次期バッテリーEVは、現行型のUXやRZと殆ど関係性を持たないという。このコンセプトカーは、BMWが最近発表した「ビジョン・ノイエ・クラッセ」やメルセデス・ベンツの「CLAコンセプト」と近い意味合いを持つといえるだろう。

また親会社であるトヨタも、次世代バッテリーEVを2026年に発売するとアナウンスしている。駆動用バッテリーやモーターなど、電動パワートレインの飛躍的な技術向上と、新しい設計方針を導入することで、大幅な低価格化を目指すとしている。

レクサスは、2035年までにすべての提供車両をバッテリーEVへ切り替える方針を掲げている。モデルラインナップの刷新にも、トヨタの技術は活かされるに違いない。

革命的なモジュラー構造 運転の楽しさも

シャシー構造については、「モジュラー構造へ革命をもたらし、生産方式を大幅に改めます」。とレクサスは主張する。新しい車体の基礎構造、プラットフォームで実現するという。同社の関係者によると、コスト削減にも大きく貢献するそうだ。

車重を大幅に軽くすることが可能で、剛性も高まる。空間効率にも優れ、パワートレインやサスペンション、ステアリング系統を統合することでのメリットと相乗し、コスト的にも効率化が狙える。

レクサスRZ 450e(現行モデル/欧州仕様)
レクサスRZ 450e(現行モデル/欧州仕様)

ドライビング体験にも重点が置かれている。同社で主任技術者を努め、新CEOへ就任した渡辺剛氏は、「お客様を笑顔にするクルマを作ります」。と以前に発言している。

次期バッテリーEVには、鋭いコーナリングを実現する四輪トルクベクタリング技術、「ダイレクト4」を採用。リニアな操舵性を叶えるステアバイワイヤ・システムも導入し、ブランドらしい走り味、「レクサス・ドライビングテイスト」を追求するという。

インテリアは、空間にゆとりを与え、環境にも配慮される。新時代へ向けて、持続可能性が最も重要な課題になると、同社のCEOは認めている。ウルトラスエードなどのリサイクル素材が、高品質な内装の一部を構成することになる。

コンパクトな駆動用バッテリーとモーターを採用し、シートポジションは低くなる。それにより、広々とした車内空間がもたらされる。

新設計のソフトウェア・プラットフォームが実装され、使い勝手や機能性は大幅に改善するだろう。インターネットとのコネクティビティにも、高速で対応するはず。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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