Cクラスに「AMG 63」が復活 2L直4ターボPHEVは680ps

公開 : 2023.10.30 06:45

メルセデスAMG C63 S E パフォーマンスが、ジャパン・モビリティショー2023に登場。Cクラスに「AMG 63」が帰ってきました。

680psのスーパーサルーン

メルセデス・ベンツCクラスにAMG 63が復活した。ジャパン・モビリティショーの会場でアンベールされ、同日から発売となった。

W206系のAMGはC43のみだったが、待望のC63が追加された。先代(W205)のC63は4.0リッターV8ツインターボだったが、新型では思い切った改革がなされている。

メルセデスAMG C63 S E パフォーマンス
メルセデスAMG C63 S E パフォーマンス    上野和秀

「C63 S E パフォーマンス」では、2L直列4気筒電動ターボエンジンに交流同期モーターとAMG自社開発の高性能バッテリーを組み合わせるプラグインハイブリッドとされた。

最高出力476psを発揮するM139型は、直列4気筒エンジンとして初めて「One man, One engine」の主義に従い熟練のマイスターにより手作業で丹念に入念に組み上げられる。過給機にはエレクトリック・エグゾーストガス・ターボチャージャーを採用。メルセデスAMGペトロナスF1チームが実績を上げているシステムを直接のベースとする。ターボチャージャーには電気モーターが組み込まれ、ターボの排気圧が上がるまで電気モーターがアシストし、エンジンの全回転域にわたりレスポンスを大きく改善する。

電動モーターは203.9psを発揮

定格出力108.8ps、最大出力203.9psの交流同期モーターは、リアアクスルに搭載。電動シフト2速トランスミッションと電子制御リミテッドスリップ・デフとまとめられる。

C63 S Eに搭載されるハイパフォーマンスバッテリー容量は 6.1kWhで、EV走行可能距離は15kmを確保。バッテリーセルは直接冷却され常に最適な作動温度に保たれる。

メルセデスAMG C63 S E パフォーマンス
メルセデスAMG C63 S E パフォーマンス    上野和秀

トランスミッションは、デュアルクラッチ式の「AMGスピードシフトMCT」(9速AT)を採用。シフトダウン時の自動ブリッピング機能やレーススタート機能も備わる。

駆動系にはCクラスで初の前後トルク配分の連続可変が可能な4MATIC+を採用。通常時は後輪駆動が基本で、走行状況に応じて前後トルク配分を0:100~50:50の間で連続可変する。8モードのAMGダイナミックセレクトのほか、統合型車両運動特性制御システムで、車両の安定性を損なうことなくアジリティを高めるAMGダイナミクスも搭載される。

こうしてC63 S Eパフォーマンスの統合出力は680ps、最大統合トルクは104.01kg-mに達する。0-100km/h加速は3.4秒と「63」の名に相応しいパフォーマンスを発揮する。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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