ホンダe:Ny1 詳細データテスト 日常使いはイージー 走りの楽しさは不足気味 ライバルより高価

公開 : 2023.11.11 20:25

意匠と技術 ★★★★★★☆☆☆☆

スタイリングにはなじみがあるだろう。ベースはHR-V、日本で言うところのヴェゼルだからだ。外寸もほぼ同じで、この2台の関係は、メルセデスでいうところのGLBEQBのようなものだ。それでも、見分けるのはさほど難しくないはずだ。

たとえばグリル部分はソリッドなパネルになり、ホイールはマルチスポークデザインが標準仕様だ。バータイプのテールライトを備えるリア周りに変化は少なく、リアのドアハンドルをCピラーに組み込んで3ドア風に見せる処理はヴェゼルと同じだが、EV版はよりノイズレスなエクステリアとなった。

充電ポートはフロントグリル部で、パネルが上方へ回るかたちで開く。充電ケーブルは、リア荷室の床下に収納。急速充電では、10〜80%の所要時間は45分だ。
充電ポートはフロントグリル部で、パネルが上方へ回るかたちで開く。充電ケーブルは、リア荷室の床下に収納。急速充電では、10〜80%の所要時間は45分だ。    JACK HARRISON

ベースは、ホンダの新世代プラットフォームであるe:NアーキテクチャーF。今後はBセグメントEVにも使用される予定で、駆動輪である前輪の上にコンポーネントをうまくパッケージングしている。小回りや積載能力で秀でたところはなくても、このホイールベースから想像するより長くて広いキャビンを実現している。

モーターは204ps/31.7kg−mで、1756kgのテスト車は公称の0−100km/hタイムが7.6秒、最高速度が160km/h。エントリーグレードのエレガンスは、車両重量が1733kgとなる。バッテリーパックのサイズを考えれば軽いが、これはハイテン材の使用範囲の広さによるものだ。

そのバッテリーパックは、水冷の68.8kWhで、フロア下を占有している。WLTP値の航続距離は412kmだが、ライバルの多くが採用するヒートポンプを積まないので、寒い日にはこれよりかなり落ち込みそうだ。最大充電性能は控えめな78kW。それでも、満タンが近づいても充電速度の低下が少ないので、ライバルより早くフルチャージできるというのがホンダの言い分だ。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンク。ダンパーもスプリングもパッシブだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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