ホンダe:Ny1 詳細データテスト 日常使いはイージー 走りの楽しさは不足気味 ライバルより高価

公開 : 2023.11.11 20:25

購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆

価格帯によっては、弱点が数々あるにもかかわらず、かなり競争力が高いといえないこともない。キャビンのエルゴノミクスはすばらしく、運動性が冴えないのを除けば、なかなか興味深いクルマだ。

しかしながら、エントリーグレードのエレガンスで4万4995ポンド(約832万円)、テストしたアドバンスで4万7195ポンド(約873万円)というのは、許容できる価格帯ではない。

このホンダのEV、残価予想は、日産とキアが用意する、より安価な競合車に負けている。
このホンダのEV、残価予想は、日産キアが用意する、より安価な競合車に負けている。

問題は、数字を見ていくとが明らかになる。キア・ニロEVやヒョンデコナ・エレクトリックはe:Ny1より安いが、航続距離は同等以上だ。また、市場全体では200kW充電に対応するクルマもある中、78kWというのは物足りない。

実用面や全体的な魅力については、価格的に同等のテスラモデルYスコダ・エンヤック、フィスカー・オーシャンなどは、もっとキャビンも荷室も広い。このクルマには独創的なセールスポイントがなく、それも微妙なポジションになる理由だ。

5.0km/kWhという電費の113km/h巡航では、航続距離が310kmほどとなる。平均は5.5km/kWhなので、340kmほど走れる計算だが、公称値は412km。ただし、ヒートポンプは装備していないので、寒い時期にエアコンを使うと、これらの数字はかなり落ち込むはずだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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