クルマ漬けの毎日から

2025.09.16

キーがない! ダチア・ダスターに起きた災難【クロプリー編集長コラム】

翌日:警察に相談

ひとつ、手段を思いついた。警察はあのヴォクゾールのドライバーを、ナンバープレート自動認識機能を使って見つけることができないだろうかと。警察から彼女に電話してもらい、洗車場にダスターのキーを戻してほしいと依頼するのだ。

ダチア・ダスター(第2世代)

さっそく地元の警察署へ行ってみた。受付には「ベルは1回だけ。案内係は取り込み中です」と書かれていたので、これに従ってベルを1回だけ鳴らし、制服の警察官が現れるのを待った。

4分の1ほど内容を話した時、警察官は助けることはできないという表情をしているのがわかった。警察はそのツールを持っているが、使用することはできないという。問題は「個人情報の保護」にあると、警察官は私に説明した。

「数年前ならば、問題にならなかったかもしれません。でもいまでは、もしその人に電話をすれば、私は職を失うでしょう。申し訳ありません。」

ナンバープレート自動認識システムにアクセスできる警察官が、もし私の立場だったら、いったいどうするだろうか? そんなことを考えながら、やるせない気持ちで警察を立ち去った。

しかし、あのヴォグゾールの持ち主がキーを返しに来てくれる可能性はまだある(まだそうなっていないが)。一方、洗車場の店長は費用を支払うと言ってくれている。だが、お金を受け取る代わりに、その金額分、何回か洗車してもらおうかと思っている。

1週間後:ありがとう! 2人のサービス受付係

ダスターのキーがなくなって1週間経過したが、この間に大きな進展があった。ダチア販売店へ行き、新しいキーをオーダーしていた時、とても賢いサービス受付係がある提案をしてくれた。

「そのヴォグゾールは、地元のヴォグゾール販売店の顧客が所有するクルマかもしれません。問い合わせてみてはいかがですか?」

愛車のダチア・ダスター(第2世代)を運転するクロプリー編集長。

大正解! 近隣のヴォグゾール販売店に訊ねてみたところ、まさに彼らが販売したクルマだったのだ。マシューという名のサービス受付係が親身になって対応してくれ、上司から許可を得たのちに、あのヴォグゾールのオーナーにメッセージを送ってくれた。

彼女は私のキーを保管していた。というのも、彼女の父親がダチアに乗っているので、そのクルマのキーだと思っていたのだ。至急返却してくれるとのこと。今週、私は休暇でスウェーデンのストックホルムに滞在しているが、数日後にイギリスへ戻れば、一件落着となるだろう。あぁ、よかった!

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    小島薫

    Kaoru Kojima

    ドイツ自動車メーカーの日本法人に在籍し、オーナーズマニュアルの制作を担当。その後フリーランスで翻訳をはじめる。クルマはハッチバックを10台以上乗り継ぎ、現在はクーペを楽しんでいる。趣味はピアノ。

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